新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府がイベント開催、不要不急の外出の自粛を要請したことで大打撃を受けているのがチケット販売業者だ。

スポーツの大会、芸能イベントの中止、延期が相次ぎ、問い合わせ数は万単位に上る。収入源となるチケット発券時の手数料が入らない上、キャンセルした購入客への返金で生じた手数料が実損として跳ね返ってくる悪循環で死活問題となっている。

チケット販売大手「ぴあ」によると、最も直近で集計した15日時点で音楽、演劇、スポーツなどの中止、延期は6000公演超に上り、現在も増え続けている。購入客からの電話での問い合わせは「把握しているだけで1万〜2万件くらい。数え切れない」(担当者)状況と業務に多大な負担がかかる上、イベントの相次ぐ中止でチケットも販売できず収入が入ってこない。

加えて払い戻しの際に生じる実損が痛い。発券時と同額の手数料がかかるが、全体の販売数から見るとそれほど多くないことなどから、興行主から委託を受ける際、手数料は発券時より引き下げた額で受け、不足分は販売業者が持つという。それが今回、ほぼ全ての行事が中止、延期となり負担する手数料が膨大となった。ぴあは19日、20年3月期の連結純利益を前期比88%減の1億円と下方修正すること、金融機関13社から最大150億円の借り入れを行うことを発表した。

担当者は「このままだと、いつエンタメを楽しんでもらえるのかが見えない不安がある。でも再開した時、何が出来るか社内で話し合っています」と語った。【村上幸将】