セレッソ大阪のMF上門知樹(うえじょう・さとき、27)が、故郷沖縄での凱旋(がいせん)試合に燃えている。

22日に開催されるルヴァン杯3回戦のJ3FC琉球戦(タピスタ)は、16〜19年まで4年間在籍した古巣との試合。沖縄・うるま市生まれのアタッカーにとって、故郷の沖縄市での公式戦はダブルの喜びになる。20日、大阪市内での公開練習後、取材に応じた。

「楽しみですよ。シンプルに育ててもらったクラブなので、こういう機会はないと思う。チームが勝つ上で、結果を残せるように頑張りたい」

ルヴァン杯は今季からJ3までの全60クラブが参加し、1次ラウンドは一発勝負のトーナメントに変更された。2回戦で琉球がガンバ大阪から金星を挙げ、いくつもの要素が重なって実現したカードだ。

「琉球は守備より攻撃。点を取られても、それ以上に取ればいいという考えを監督は持っていて、そこで僕自身も鍛えられた。G大阪にも勝っているので、なめてかかるとやられる」

昨年9月に琉球の指揮官に再登板した金鍾成(キン・ジョンソン)監督(60)は、沖縄・与勝高時代の上門をクラブに引っ張ってくれた恩人だという。オファーがなければ、地元の調理師専門学校に進むつもりだった。

「(金監督は)1度琉球を離れて、監督としてまた戻ってきて、こうやって戦えるのは僕自身うれしい。父親も含めて(学生時代の)先生や、たくさんの人たちが見に来られると思うので、いいプレーができるように頑張りたい」

リーグ戦では今季13試合に出場するものの、先発は1度だけでノーゴール。この琉球戦は先発が確実で、アピールの舞台にもなる。得意のドライブシュートで得点して勝てれば、背番号7にとっては三重の喜びにもなる。

◆上門知樹(うえじょう・さとき)1997年(平9)4月27日、沖縄・うるま市生まれ。沖縄県立与勝(よかつ)高、琉球(J3、J2)、J2岡山を経て、22年C大阪に移籍。J1通算59試合6得点。166センチ、61キロ。愛称「浪速のジョー」。

◆FC琉球 03年クラブ設立、沖縄県3部リーグから活動開始。14年Jリーグ加盟。ホームタウンは沖縄市を中心とする全県。18年にJ3優勝で翌19年からJ2で4年間戦う。Jリーグのホーム連続無敗記録(30試合)を持つ。本拠地はタピック県総ひやごんスタジアム(1万189人収容)。クラブカラーは「ベンガラ(エンジ)」。今季J3で現在6勝5分け3敗の2位と好調。元G大阪FW白井陽斗(24)がここまで9ゴールで得点ランキング1位。C大阪から育成型期限付き移籍で所属するMF岡沢昂星(20)は契約上、今回の古巣戦に出場できない。