ラグビーのトップリーグは23日、感染拡大する新型コロナウイルスの影響を受け、今季の残り試合(第11節以降)全てを中止にすると発表した。

都内で会見した太田治チェアマンは「新型コロナウイルスがいつ終息するか分からない中で、選手ファーストの立場で考えた」と理由を説明。昨年のワールドカップ(W杯)以降の盛り上がりに水を差す結果となった。

終息する見通しが付かない新型コロナウイルスの影響で、リーグ発足(2003−04)以降初の不成立となった。太田チェアマンは「選手たちの感染リスクを避けるべく考えてきた」と説明。政府の大規模イベント自粛要請を受け、日本ラグビー協会の森重隆会長らと協議を重ね中止を決断した。リーグに所属する各チームには、既に伝えて同意も得た。

今季は客入りが好調で、第6節終了時点で42万人を達成。このままの勢いなら、90万人近くに到達することを見込んでいた。

状況が暗転したのは、流行する新型コロナウイルスとリーグ所属選手の度重なる薬物問題。延期や中止に追い込まれたが、4月4、5日の第11節から再開を目指してきた。

無観客試合での再開は考えなかったのか−と報道陣から問われ、太田チェアマンはプロバスケットボールのBリーグの決定に言及した。無観客試合で再開したが、選手らの発熱を理由に一部の試合を中止にしたことに触れ「いくら準備をしていても、想定外のことが起こる」と実感した。

リーグ戦の上位4チームで争う「日本ラグビーフットボール選手権大会(5月23日開幕)」の出場チームは、今後別の方法で決定する。来月中旬をめどに詳細を発表する予定だが、状況次第で開催も危ぶまれる。刻一刻と状況が変わる新型コロナウイルスへの対応が、ラグビー界に大きな痛手をもたらした。