外国人社員9割、命令より応援でやる気に TDK社長

電子部品大手のTDKは海外で積極的なM&A(合併・買収)で業容を拡大してきた。その結果、連結売上高は1兆円を超え、グループ全体の従業員数も10万人を数えるまでに成長、海外売上高比率や海外国籍の従業員比率は共に9割を超える。グローバル化に欠かせない世界共通の人事制度の作成や、国境に縛られないチームづくりも進める。TDKの石黒成直社長(61)は、グローバル経営について「自発的な行動を促す仕組みがうまく機能している」と語る。

<<(上)社長も部長もない 「対等な議論こそ力」

――従業員の9割が海外国籍です。どうグループを率いていきますか。

「全従業員10万人以上のなかで日本人はわずか9000人ほど。全体で見れば少数派です。『どのようにグローバルで企業統治(ガバナンス)を効かせていくのか』という質問をよく受けます。グループとしては規律を持ってまとまって動かないといけないし、社会に迷惑をかけてもいけません」

「社長一人の力だけでどうにかなる話ではなく、仕組みが必要です。前回もお話ししたように、TDKには『機能対等(各部門は機能の上で対等であるべきだ)』という言葉があります。『ガバナンス(統治)』という言葉は当社の文化には合いません。そこで色々と考えた結果、権限委譲するのではなく、『エンパワー(後押し)』することにしました」

――具体的にはどのような取り組みを進めていますか。

「グループ会社に対しては、お金や人、技術、販売チャネルをできる限り支援する代わりに、お互いに隠しごとをせずステークホルダー(利害関係者)に対して組織としての透明性を高めてもらう。このようなギブアンドテイクを成立させることが、TDK流のガバナンスです。中央集権的でなく、自律分散型の組織を強みにします」

■「命令だから」ではなく「やりたいから」

「例えば中国で電池を生産しているグループ企業は、この仕組みを生かして『あれもしたいこれもしたい』と提案して、上手に予算を獲得しています」

「『社長の命令だから』という受け身にならないようにもしています。自分たちがやりたいから自発的にやるのが本来のあるべき姿です。『やりたい』となるようにエンパワーして、『その代わりきちんと報告しなさい』という関係がベストです」


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