相手が話した英語を誤解して受け取ってしまった。そんな体験はどなたにもあると思います。日本人向けの英語教育で豊富な経験を持つデイビッド・セインさんは「日本人が聞き手として勘違いしやすい英語表現がある」と言います。今回は場所を表すときに使う単語whereにまつわる表現をみていきましょう。

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会社で新たなプロジェクトのチームを組むことになったユウカとスティーブ。さっそくお互いの担当する仕事や、スケジュールの最終確認をしていたときのこと。会話がなんとなくプロジェクトの話から逸れていってしまいました。そんなときに出てきたスティーブからの質問にユウカは驚いてしまいます。

それはこんな会話でした。

Steve: Let's decide on the promotion by the end of this week.
Yuka: That doesn't give us enough time, does it? You're going on a trip next week, right?
Steve: That's right, I want to make a decision before I leave.
Yuka: Where is it you said you were going?
Steve: My family and I are going to Oakland.
Yuka: That sounds nice! I'd like to go there someday.
Steve: Yeah, I'm really looking forward to it. Where were we?
Yuka: Where…? Are you okay?
Steve: Of course, what's the matter?
Yuka: Um...we've been in this office the whole day?
Steve: I know that…?

日本語に置き換えてみると次のようになります。

スティーブ:じゃあ、プロモーションに関しては今週末までに決めることにしよう。
ユウカ:それじゃ間に合わないんじゃない?来週から旅行いくんでしょう?
スティーブ:そうそう、旅行の予約前から決まっちゃってたからね。
ユウカ:どこ行くんだっけ?
スティーブ:家族とオークランドに行くんだ。
ユウカ:いいわね、オークランド! 一度行ってみたいわ。
スティーブ:うん、すごく楽しみだよ〜。って、どこまで話してたっけ?
ユウカ:どこって。 大丈夫?
スティーブ:もちろん大丈夫だよ? どうして?
ユウカ:私たちずっとオフィスにいるじゃない。
スティーブ:それはわかってるよ。

上の会話では、仕事の打ち合わせをしていたはずのユウカとスティーブでしたが、ちょっとしたきっかけで内容がスティーブの休暇での旅行の話に移っていってしまいました。ハッとスティーブが気づいて、仕事の話の続きに戻そうとしたのですが、スティーブの Whereを使ったフレーズをユウカはそのまま受け取ってしまいました。しかしここでの「Where」は実際の場所のことではないので、会話が食い違ってしまったのです。