「節約さん」「修行僧」――。元お笑い芸人「ブルゾンちえみ」として活躍してきた藤原史織さん(30)は、友人や両親からこんなあだ名で呼ばれていたそうだ。自らが付けたキャッチコピーは「フワフワした頑固者」。幼少からこだわりが人一倍強く、人生の節目で揺れながらも、本気で熱中できることを探し続けてきた。少女時代から受験勉強、大学中退、お笑い芸人へと歩んできた藤原さんの半生を振り返る。

初回(元ブルゾンちえみ「35億」 発想はビヨンセと桃井かおり)、2回目(元ブルゾンちえみ、ローマへ 仲介役はコシノジュンコ)に続き、最終回となるインタビューの3回目をお届けする。

■岡山市の中流家庭、小学生でなぜか環境意識に目覚めた

――どんな家庭環境で生まれ育ったんですか。

「岡山市で生まれ育ちました。貧乏でも金持ちでもない、普通の中流家庭です。父は小学校の教員、母は専業主婦……。でもお堅い家庭だったかというと、そうでもない。結構、柔らかい雰囲気だったと思います。幼少の頃から頑固でしたね。こだわりが強くて、『毎日、決まった時間に散歩に行く』と言い張り、絶対に譲らなかったそうです。子供の頃から自分は自分。他人に合わせるようなタイプではなかった」

環境問題に目覚めた小学生時代(小6、町内子供会の旅行で、本人提供)

――好きだったことは。

「小学生でなぜか環境問題に目覚めまして、CO2(二酸化炭素)排出を抑えようとか、電気や水を節約しようとか、絶滅危惧種を救おうとか、子供ながらに地球環境をどうやって守ればいいのかを考えていました。家の中では『電気を消そう』『電気のつけっ放しは罰金500円』と貼り紙していたし、学校では友人に『裏が使える紙は私のところに持ってきて』『水道の水の出しっぱなしはダメ』とよく注意していた。周囲から面倒臭がられていたかもしれません」

「でも中学になると、環境意識はひとまず封印することにします。煌々(こうこう)と電気をつけている街の明るいビルの夜景を見て、『ああ、世の中には大きな力が働いているんだ。私1人だけが頑張っても意味がないなぁ』と悟ったからです。疲れていたんでしょうね。友人から鬱陶しがられるのは結構しんどいなという気持ちもありました」

■思い込んだら一筋、熱中したのは少年漫画・陸上競技・勉強……

セーラームーンのコスチュームでポーズを取る(3歳のとき、自宅で、本人提供)

――自分の性格をどう分析していますか。

「かなり極端なところがありますね。100か0か。思い込んだら一筋で、ほかのことは排除してしまう。散歩の習慣でも、環境問題でもそうでした。そんな性格ですから、スポーツでも、団体競技より個人種目の方が向いている。マイペースで取り組めるし、勝ち負けが明確なので責任を自分で負える。しかも努力すればその分だけ成果が出る。スッキリしていて、分かりやすいじゃないですか。だから、学生時代はずっと陸上競技の長距離をやっていました」

「漫画も、少女向けよりは少年向けの方が好きでしたね。『SLAM DUNK』『ONE PIECE』『テニスの王子様』……。もちろん『美少女戦士セーラームーン』などの少女漫画も大好きでしたけど、少年漫画って、仲間や友情があって、夢や目標に突き進み、努力すれば必ず報われるじゃないですか。そういう世界に憧れたんです。やがて高校に上がると、受験勉強に熱中するようになります。勉強も努力した分だけ結果が出るから、やっていて楽しかったんです」