民間の介護保険は必要? 人生100年時代に備える

 保険業界では、「死亡保険」から「生き続ける保険」へのシフトが鮮明になっている。最近ブレイクした、現役世代の働けないリスクに備える「就業不能保険」の次に来るのが、「介護に備える保険」だ。2回に分けて紹介する。1回目は要介護者の推移、介護の自己負担額や介護している期間などの現状を紹介する。

◇  ◇  ◇

 「人生100年時代」といわれる今、保険に求められる機能も「死亡保障」から「生きる保障」へと急速に変化している。医療技術の発展で、人は重い病気にかかっても生き残る可能性が高まっている。後遺症が残ったり、要介護となったりしても、その後も長く生きていくことも想定しなければならない。

 そこでまず脚光を浴びたのが、就業不能保険だ。現役世代の「働けないリスク」に備える保険であり、特に2016〜17年は「就業不能保険ラッシュ」といえるほど新商品の発売が相次いだ。

 その次にヒットするものは何か。現役世代の次といえば、老後世代の介護リスクだ。100歳まで生きる人が増えて介護問題が身近になり、民間の介護保険が注目され始めている。保険会社の動きを見ても、17年頃から各社が次々と新商品を投入している。すでに急成長しているのが、「認知症保険」だ。保障する範囲を認知症に絞っていることで保険料の低廉化が図れる他、給付金の請求手続きをスタッフが自宅を訪れてサポートするなど、シニアに特化したサービス面も開発が進んでいる。

■公的介護保険制度の自己負担額は増える傾向

 民間の保険商品は、本当に必要だろうか。それを判断する大前提の知識として、介護には自己負担額の上限が設定された「公的介護保険制度」がある。公的介護保険制度は要支援1、2から要介護1〜5の認定基準があり、認定の度合いにより受けられるサービスと、公的保険適用となる費用の限度額に違いがある。要支援・要介護の区分が上がるほど、限度額が上がり多くのサービスを受けられるが、自己負担の総額もそれだけ上がる。

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