「特撮ヒーロー」手袋でブレーク 香川の工房の奇跡

出石手袋はコスプレブームのおかげでひとまず窮地を脱した。救いの神となった特撮ヒーローものは、実はとても手がかかる。なので「いまはシンプルなものしか作っていません」という。

「CACAZAN」ブランドで販売するドライビンググローブ。8割がネットでの販売だが、専門店にも置かれている。東京・六本木のドライブ用品専門店「ル・ガラージュ」でも人気だ

現在、力を入れているのはバイク用のほか、ドライビンググローブ(2万〜3万円)で、5サイズ13種類ほどをそろえる。車ブランドとのコラボ品やフルオーダーにも対応し、全国で開かれる高級車のイベントなどにも出店する。同社最高額は8万円のバイク用で、オーナーこだわりの色とデザインを反映させたもの。

これから事業を拡大したいというのが、ファッション分野だ。世界でも高級皮革の手袋ブランドは数少ない。いま富裕層の関心を集めて売れ始めているのが、フルオーダーで7万円ほどする紳士の正装用の白手袋。すでに婦人物の受注もあるほか、こだわりのゴルフグローブの受注も多い。

「メッシュは姪が編むんです」と出石社長。製造に携わるのは一族の6人。年間2000〜3000双を作っている男性が正装のときに手に持つ白手袋。なめらかな鹿革を使う。7万円前後で販売している

「うちの特色は量産品を手掛けず、姪(めい)も含めた身内6人で作っていること」。手縫いのていねいな仕上げのため、受注してから完成までには定番品で10日ほど、フルオーダーは2〜3カ月を要する。それでも全国から自分好みの特別な手袋を求める客が引きも切らない。「年間1000万円まで落ち込んでいた売り上げが今は5000万円まで伸びてきた」と出石さん。「特撮ヒーローが救ってくれた」と今も正義の味方に感謝している。

(Men's Fashion編集長 松本和佳)


関連記事

おすすめ情報

NIKKEI STYLEの他の記事もみる
主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

トレンド アクセスランキング

ランキングの続きを見る

トレンド 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る 動画一覧を見る

記事検索