高級ブランドで需要が底堅い時計・宝飾品部門。衣料品と比べて流行の影響を受けにくく、資産効果が高いこともその理由だ。東京五輪・パラリンピックイヤーとなる2020年はインバウンド効果も期待でき、日本での事業拡大の好機となる。ブルガリでも観光客への対応をすすめるほか、大型店改装やホテル建設を計画中だ。また19年12月には、各界で異才を放つ女性10人を表彰する「ブルガリ アウローラ アワード2019」授賞式を開催した。ブルガリグループ最高経営責任者(CEO)のジャン・クリストフ・ババン氏に今後の事業展開や、ブルガリが属するLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンがティファニーの買収を発表したことに対する見解などについて聞いた。

■イベントや期間限定店…訪日客を取り込み

――日本の宝飾品小売市場は9500億円といわれ、ほぼ横ばい。今後の日本市場をどう見ていますか。

「今年はさらなる国内消費を喚起できる年。ブランドの露出を増やす」

「市場は横ばいとはいえブルガリの19年の売上高は18年に比べて伸び、日本市場でのシェアを伸ばしました。ルチェアやディーバの新作投入や、レザーグッズでは藤原ヒロシ氏とのカプセルコレクションバッグで話題を集めるなど、さまざまな施策をすすめた結果です。オリンピック・パラリンピックはサッカーのワールドカップに匹敵するグローバルイベントです。多くの観光客が来日し、日本がインフラ投資をすることで国内総生産(GDP)を押し上げ、よって国内消費を喚起できる。ブルガリにとってすばらしい年になると期待しています」

――具体的に何をしますか。

「オリンピックイヤーということを考えながら今年はさまざまなノベルティーやイベントを企画します。また通常の店舗以外にさまざまな形でのポップアップ(期間限定店)を検討しています。ブランドのビジビリティー(露出)を上げ、活性をすすめ、観光客が日本に来る前に現地でブルガリをアピールするようなプログラムを訴求して、来日した際にはオリンピックとともにブルガリを楽しんでもらえるPRを考えています。観光客は旗艦店である銀座タワーに立ち寄ってもらいたいのです」