カメラ事業の年内の売却を発表したオリンパス。そんな同社が送り出したミラーレス一眼カメラ「OM-D E-M1 Mark III」(以下、E-M1)。ライバルメーカーから続々と登場するフルサイズフォーマットのカメラが話題の中、マイクロフォーサーズ規格という小さいセンサーを搭載するこのカメラは小型軽量で小気味よい機種に仕上がっていた。純粋なオリンパスとしては、おそらく最後のミラーレス一眼カメラとなる同機をレビューした。

E-M1は軽量コンパクトだ。APS-Cフォーマットよりも小さいマイクロフォーサーズ規格のセンサーを搭載しているためだ。センサーが小さいということは「ボケにくい」「高感度特性が不利」というデメリットがある一方で、「ピントを深く合わせられる」「システムがコンパクトになる」といったメリットもある。それらを生かして撮影にのぞみたい。

E-M1の大きさは幅134.1ミリ×高さ90.9ミリ×奥行き68.9ミリ、重量は504グラム(本体のみ)と持ち歩きが苦にならない。今回使用したレンズは「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」(35ミリ判換算で24〜200ミリ相当)だが、これを装着しても1キログラムちょっとと、旅行や散歩などに躊躇(ちゅうちょ)なく持ち出せるのがよい。

E-M1の有効画素数は約2037万画素。定評ある「スーパーソニックウェーブフィルター(超音波防じんフィルター)」を備え、レンズ交換時にボディー内部に入り込もうとするゴミやホコリを毎秒3万回以上の超音波振動で強力に弾き飛ばすので、ホコリを気にすることなく屋外でレンズ交換できる。

加えてボディー内手ブレ補正(撮像センサーシフト式5軸手ぶれ補正)を備える。ISO感度は常用64〜6400、拡張64〜2万5600なので、暗所でも手ぶれを気にせずスローシャッターを切ることができる。E-M1を使えば、よりアクティブにフィールドで撮影を遂行できるはずだ。

使った感じは「小気味よい!」という印象に尽きる。近ごろはフルサイズミラーレス一眼カメラも小さくなってきたので、ボディーサイズのアドバンテージはさほどではないが、便利な高倍率ズームレンズとの組み合わせは軽快だ。街を歩いて気になったものをイメージどおりに素早く撮影することができた。設定にこだわりたい場合はダイヤル操作や、液晶ディスプレーのコントロールパネルで容易に変更可能だ。新設されたマルチセレクターでオートフォーカスエリアも自在に動かせる。持ち歩きやすいサイズ感と洗練されたオペレーションとで、マルチに使えるミラーレス一眼カメラといえよう。

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