熊本県和水町瀬川の窯元「まゆみ窯」の敷地内に、洋菓子店が開店した。ともに陶芸家の真弓亮司さん(55)と澄子さん(60)夫婦の次女蓮(れん)さん(24)が、地域の食材を使った手作りのケーキやクッキーなどを販売する。蓮さんは「生活に根ざした民芸品としての器に合うお菓子を作っていきたい」と意気込む。

 蓮さんは福岡市の専門学校で製菓を学んだ後、2016年3月末、熊本市の洋菓子店に就職。ところが体調を崩した上、直後の熊本地震で自宅アパートが被災したことが重なり、2カ月ほどで退職した。福岡市で事務などの仕事を転々とし、2年後に帰郷した。

 蓮さんは両親の作陶を手伝う傍ら、趣味で菓子作りを続けた。父亮司さんが各地で開く個展で関係者への手土産としてこの菓子を持参するようにしたところ、「おいしい」と評判になった。自信を深めた蓮さんは「菓子を作っている時が一番楽しく、夢中になれる」と、一度は挫折した菓子作りの仕事に再挑戦することを決意したという。

 店舗は窯元の旧展示場を改築し「Renren Sweets」と名付けた。作るのはチーズケーキやプリン、パウンドケーキ、クッキーなど8〜10種類。県産小麦粉や無農薬のオレンジなどを使い、香料などの添加物は使用しないなど安全安心にこだわる。蓮さんは「多くの人に食べてもらえるよう、どの世代にも好まれる味を目指したい」と話している。

 営業時間は午前11時〜午後6時(水・木、第1・3日曜定休)。(宮上良二)