第162回芥川賞を「背高泡立草(せいたかあわだちそう)」で受賞した作家の古川真人さん(31)が11日、地元福岡市のジュンク堂書店で受賞後初のサイン会を開いた。約90人が並んだ。

 長崎の離島で空き家の草刈りをする家族を軸に、島にまつわる歴史や記憶を浮かび上がらせる受賞作。抜かれても生える草が、物語中で効果的に用いられる。

 行列の先頭に並んだ出身高校の教諭、太田喜視さん(54)は「地道に努力したからでしょう」。3度の候補入りで受賞を逃し、4度目で射止めた古川さんをたたえた。刈られても生える草の力強さが、成長した教え子の姿と重なった。