新型コロナウイルス感染予防のため、規模を縮小した卒業式が各地で行われている。福岡工業大(福岡市東区)では20日、学科ごとに分かれて卒業証書授与があった。仲間との送別会や卒業旅行などが次々にキャンセルとなってしまった学生たち。短時間でも晴れ着姿で学び舎に集い、「仲間の顔を見て、区切りをつけられた」と笑い合った。

 全体の式が中止になった代わりに卒業生873人は9学科に分かれて集合。システムマネジメント学科では62人が久しぶりに顔を合わせ、代表が卒業証書を受け取った。続いて各研究室に移り担当教官から一人ずつ卒業証書を受け取った。

 コンビニでのアルバイト経験をもとにシフト作成の効率化を卒業論文に書いた坂口緋菜さん(22)は、「友達と教え合ってリポートや論文を完成させたことが一番の思い出。卒業式で心を整えることができ、4月からの社会人生活に臨める」とほっとした表情だった。

 下村輝夫学長は「新型コロナ問題を通じて学生たちは情報と環境、ものづくりが世界規模でつながり、『地球市民』であることを感じたと思う。危機管理の大切さをかみしめて次代を担ってほしい」と激励した。 (今井知可子)