佐賀県内の多くの公立学校で25日、新型コロナウイルスの影響で自粛していた部活動が再開され、校舎や体育館に活気が戻った。太良町の多良中女子バレーボール部は全部員の6人が汗を流し、「みんなで顔を合わせてバレーをできるのが楽しかった」と声を弾ませた。

 「ファイトー」。体育館に朝から声が響く。レシーブやサーブの練習を黙々とこなし、3対3に分かれた試合形式の練習では、ポイントを奪うと笑顔で手をたたいて喜ぶ姿が見られた。

 小学生から一緒にバレーを始めた部員がほとんど。160センチ前後と比較的小柄だが、チームワークの良さと粘り強いプレーが持ち味。2月の県大会を制し3月下旬に長崎県である九州大会の出場権を得ていたが、新型コロナウイルスの影響で大会は中止になった。

 主将の川下倖子(こうこ)さん(2年)は「九州大会が中止になり、部活も自粛で気持ちはガクッときた」と明かす。臨時休校中は各自がランニングや縄跳びなどをして体力維持に努めた。

 生活リズムを乱さず、外出時にはマスクを着けるなど、それぞれができることを積み重ねた。6人制だけに、鳥井綾乃さん(同)は「病気やけがで1人でも欠けたら大会に出場できない」と気持ちを奮い立たせた。週1回、母親が参加するバレーチームの練習に交じって実戦感覚を保った。

 監督の本山典明教諭(33)は「みんなの表情が明るく安心した。こんなに長く練習できなかったのは初めてで、基礎的な鍛錬をしっかりして体力を取り戻したい」と話す。

 待ち望んだ全員でのプレー。集大成は夏の県中学総合体育大会だ。「3週間のブランクを取り戻す」(鳥井さん)。「優勝して、今度こそ九州大会に行きたい」(2年の酒井柚香(ゆずか)さん)。部のスローガン「耐えて勝つ」の言葉通り、自粛期間をバネにして目標に突き進む。(河野潤一郎)