■グアム自主トレ公開

 【米グアム鎌田真一郎】完全無欠の守護神へ! 福岡ソフトバンクの森唯斗投手(28)が14日、自主トレを公開し2020シーズン「無敗」の誓いを立てた。今オフ球団日本選手の投手として史上最高の推定年俸4億6000万円プラス出来高で4年契約を結んだ右腕は、球団初の7年連続50試合以上登板をノルマに設定。クリアすれば日本人投手では球団初の3年連続30セーブも視野に入る。開幕からエンジン全開でチームを3年ぶりのリーグ優勝と4年連続の日本一に導く。

■「ここ何年かで一番いい」

 灼熱(しゃくねつ)の日差しが照りつけるグラウンドに、森の声が響き渡る。「活気のある練習にしましょう!」「遅いんちゃうか、おい?」「全然、元気ないな。君」。6分間走を2本走り終えると、初のグアム自主トレに音を上げる甲斐野の頭に水を浴びせた。鬼軍曹と化す守護神が手荒く鼓舞するのも、強固な師弟関係があってこそだ。

 30度を超える常夏の島で1月に自主トレを行うのは4度目。キャッチボールでは、パートナーを組む甲斐野を「ボールの強さが全然違う。レベルの違いは明らか」とうならせた。第2クール初日の12日からブルペン投球も行い「ここ何年かで一番いい形」と早くも手応えを得ている。

 パ・リーグ史上、日本選手最高年俸リリーフとなって迎えるシーズンも、マウンドに上がる思いは変わらない。「セーブ数は意識しない。チームが勝っている状況で自分の仕事をする。ランナーが出ても、点を取られても、投げる試合でチームが勝てるように一戦一戦戦う。無敗? もちろん」。淡々とした口調で語るが、目指すは「無敗クローザー」だ。前任者のサファテでさえ54セーブのプロ野球シーズン記録をマークして3年連続セーブ王となった2017年に2敗を喫した。無傷での最多セーブはプロ野球史上2人しかいない。1997年に横浜佐々木主浩が3勝38セーブ、09年に同じ徳島出身の日本ハム武田久が3勝34セーブで達成しただけだ。この高いハードルに森は挑む。

 「そこはこだわりたい」というのが新人から継続するシーズン50試合以上登板だ。6年連続となった昨年は6月に右背部痛で自身初の故障離脱を経験。「後悔があるし、悔しい思いをした。体を強くしたい」。今回の自主トレでもランニングや体幹トレを中心に、プールトレなども取り入れ、より屈強な肉体を追い求める。球団新記録となる7年連続50試合登板をクリアすれば、おのずと球団の日本選手として初の3年連続30セーブも見えてくる。

 東京五輪イヤー。稲葉監督からは「どの打者も森のカットボールは嫌だと言う。十分考えられる」と期待をかけられている。一方で、シーズンに向かう守護神の姿勢はぶれない。「選ばれたら出たいけど、まずはチームで結果を残してから。1年間、ずっと9回のマウンドに上がれるように」。3年ぶりのリーグ制覇、そして4年連続日本一の瞬間まで仕事場を守り続ける覚悟。そして、いつもの言葉で締めた。「僕は止まったら死んでしまうマグロ。ずっと泳ぎ続けたい」