■昨年12月に新人王

 北九州市小倉南区のHKスポーツボクシングジムに所属するプロボクサー、中西寛多郎(18)=同区=が待望の日本ランキング入りを果たした。昨年12月22日に東京・後楽園ホールで行われた全日本新人王決定戦バンタム級決勝で優勝し、今月14日に日本ボクシングコミッション(JBC)が発表した最新ランクで17位に入った。夢に掲げる世界王者へ向け「やっとスタートラインに立てた」と意欲をみなぎらせている。

 日本ランカーとなった中西は小学4年時、父に連れられてボクシングを始めた。最初は嫌々だったが、上達を実感できるようになってどんどんのめり込んでいった。

 アマチュア時代の戦績は7勝6敗。福岡・豊国学園高で最後の試合となった国体県予選で敗れたが、優勝を狙っていただけに「悔しい。諦めきれない」と競技を続けた。プロを目指し同校の部活動を引退後もジムや部の練習へ。やがてこつをつかみ、昨年1月のプロテストに合格した。6月のデビュー戦を制し、全日本新人王の決勝まで駒を進めた。

 決勝の相手、小笠原梢太(シャイアン大嶋)はアマチュアで30試合以上の戦績がある実力者だった。相手の武器であるフックを警戒して臨んだ中西は、第2ラウンドでフックを顎に受け一瞬視界が揺れたが、反射的にフックを打ち返した。以降は4ラウンドを巧みに闘い、プロ4戦目で初タイトルの新人王を獲得。技能賞にも輝いた。

 過去の新人王には豊国学園高OBの鬼塚勝也氏をはじめ後の世界王者も多く、登竜門のタイトルとされる。中西の戦績は3勝1分け(1分けは中日本・西部日本新人王対抗戦、勝者扱いとなって次戦に進出)。日本タイトル挑戦権はランキング12位以内だ。世界王者への道を歩みだした新人王は「スタミナ面でも技術面でも、まだまだ成長しないといけない。まだ経験したことのないKO勝利ができるようになりたい」と意欲を語った。 (岩佐遼介)

■新人王から世界王者になった選手

 ガッツ石松 1969年ライト級新人王。74年WBC同級王者。

 輪島功一 69年ウエルター級新人王。71年WBA・WBCスーパーウエルター級王者。

 渡嘉敷勝男 80年ライトフライ級新人王。81年WBA同級王者。

 鬼塚勝也 北九州市出身。89年スーパーフライ級新人王。92年WBA同級王者。

 竹原慎二 90年ミドル級新人王。95年WBA同級王者。

 畑山隆則 94年スーパーフェザー級新人王でMVP。98年WBA同級王者。

 徳山昌守 96年フライ級新人王。2000年WBCスーパーフライ級王者。

 越本隆志 福岡市出身。1994年フェザー級新人王。2006年WBC同級王者。

 内藤大助 1998年フライ級新人王。2007年WBC同級王者。

 田口良一 07年ライトフライ級新人王。14年WBA同級王者。

 伊藤雅雪 12年フェザー級新人王。18年WBOスーパーフェザー級王者。

 (新人王は獲得した年。階級名は現在の名称)