野球日本代表「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督(47)が11日、プロの世界に導いてくれた野村克也さんの死を悼んだ。ソフトバンクの宮崎キャンプを視察する移動中に訃報を受け「プロ1年目から社会人として野球人として、ここまで私を育ててくださった方。寂しさであったり、ショックであったり、聞いた時は戸惑いがあった」と声を落とした。

 法大4年時に本塁打を放つなど活躍した試合を、野村さんがたまたま観戦。同じ東京六大学の明大にいた息子の克則(現楽天1軍作戦コーチ)のプレーを見にきていたのだが、ここからプロへの道が開けた。「野村監督に恥をかかせたくないと思っていた」と1年目から日本一に貢献した当時を振り返った。

 野村さんからは「非難されているうちは成長がある」と、めったに褒められることはなかったという。視察では東京五輪の主軸として期待がかかる柳田や千賀らと言葉を交わした。「オリンピックに勝ったら褒められるんだろうなと自分の中で思っていた。叱咤(しった)激励を聞けなくなる寂しさはあるが、『立派な監督になったよ』と報告できるようにしっかりやっていきたい」。金メダルを取って、師への恩を返す。 (鎌田真一郎)