現役引退を発表していた2012年ロンドン五輪バレーボール女子銅メダリストの新鍋理沙(29)=久光製薬=が29日、オンラインで記者会見を行った。真っ白なワンピース姿で登場した新鍋は時折涙を浮かべながら、「1年後に自分が納得するプレー、チームに貢献できるプレーができるか考えたとき、難しいと思った」などと引退を決めた理由を語った。

 現日本代表でも主力だったアウトサイドヒッターは、東京五輪の1年延期が決まった後の4月に痛めていた右手人さし指を手術。リハビリを続ける中で、徐々に心身のコンディションを保つ自信を失ったという。

 「ここでやめるのは無責任ではないか」と葛藤しつつ、最終的には5月、「納得できない状態でプレーできない」と所属チームに意向を伝えた。以前から東京五輪後の引退を決めていたといい、延期に対して「絶望というか…。私にとっての1年はとても長く感じた」と明かした。

 新鍋は宮崎・延岡学園高から09年に久光製薬に入団。身長175センチとアタッカーとしては小柄ながら、正確なサーブレシーブと巧打でチームと日本代表をけん引。久光製薬監督時代からの師弟関係だった日本代表の中田久美監督に決断を伝えると、「お疲れさま」と言葉を掛けられた。

 今後はチームの運営会社とマネジメント契約を締結。「バレーボールの魅力、チームスポーツの素晴らしさを伝えられたら」と、第二のステージへの意気込みを語った。 (伊藤瀬里加)