◆日本ハム1−1ソフトバンク(30日、札幌ドーム)

 マウンドに上がった4人の救援陣が無失点でしのぎ、執念のドローへと導いた。1−1と緊迫した展開の中、敵地札幌ドームのスコアボードにゼロを並べ続けた。工藤監督も「投手陣はいい形を見せてくれたね。ここから、どう応用ができるか」と、先を見据えてうなずいた。

 2番手の高橋礼は7回の1イニングを三者凡退に仕留めた。第2先発の位置づけでもあったサブマリン。複数イニングの中継ぎも可能だが、指揮官はあえて1回で交代させた。「次戦も使いたかった」と理由を説明。当初のプランにこだわらず柔軟に“応用”していく考えを示した。

 8回のモイネロは、先頭の代打横尾に中前打を許して1死二塁とされながらも後続を断った。9回の森は3者連続三振と貫禄のピッチング。さらに延長10回に4番手でマウンドに上がった好調の嘉弥真も圧巻だった。代打杉谷は力ない二飛、野村はチェンジアップで三球三振、最後は代打谷内をスライダーで二飛とし試合を締めた。

 今季5試合目の登板。計13人の打者に対して一人の走者も許していない。しかも9奪三振。完璧な投球を続けている。頼れる左腕は「いつも通り投げることができたかな。その中でも先頭打者を出さないことを意識していた。ゼロに抑えられて良かった」と堂々と胸を張った。

 メットライフドームでは救援陣が西武打線を封じられず、3試合連続で逆転負けを喫した。「後ろの方で逆転されている。反省しないといけなかった。そうならないように、救援陣にもしっかり投げてもらいたい」。工藤監督に奮起を促され、それに応えた格好だ。

 高橋礼や嘉弥真の新たな起用を模索しながら、そのブルペン陣で無失点。いい形でつなげたことで、工藤監督の采配の幅も一層広がる。「(嘉弥真は)1イニングを任せてもいいと思うぐらいの投球を見せてくれた。投手コーチとも話をし(起用法を)どういうふうにするか考えたい」。苦しんでいた救援陣に明るい光が差す引き分けともなった。 (山田孝人)