半世紀以上にもおよぶスカイラインの長い歴史において、ハコスカはもっとも多くの人に影響を与えたスカイラインと言っても過言ではない。

なかでもGT-Rは特別な存在で、レーシングエンジンをもとに開発されたDOHC24バルブのS20型を搭載し、モータースポーツシーンを席巻。そして、通算50勝という前人未到の記録を打ち立てたことが、今でも多くのファンを魅了する大きなファクターとなっているのではないだろうか。

しかしハコスカはハコスカでも、多くの人が憧れるGT-Rではなく、あえてL20型エンジン搭載車を選んだ人もいる。それがこのGT-Xのオーナーである新井篤さんだ。

 もともとハコスカ好きだったオーナーだが当時は高価で買えず、C130ローレルやジャパンなどを乗り継ぎ、その後はY30グロリアやY32シーマへと、年齢とともに愛車も高級セダンへシフトしていった。しかし、とあるイベントに足を運んだことが大きな転機になった。そこで走っているハコスカの姿を見て、若いころに抱いていたハコスカへの強い憧れがよみがえったのだ。

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フルチューンのハコスカといえども、長距離も苦にせず、各地のイベントに精力的に参加しているという新井さん。



亀有のφ88.5mmピストンと85mmクランクを使ったN42ブロックベースの3.2Lフルチューン。ヘッド面研やポート加工、クランク後端短縮加工などを施し約300psを発生する。


キャブはOERのφ47mmを装着。現在はメインジェット180、エアジェット220、パイロットジェット65というセッティングで、ほぼオールシーズンOKだという。



オイルクーラーはFC3S純正を流用。コアはフロントに設置するが、ホース類が見えないように処理していることがオーナーのこだわり。



ブラックのインパネはスパルタンな印象だが、純正ラジオやクーラーは残したままで当時の雰囲気を楽しんでいる。ステアリングは定番のダッツンコンペを装着する。


Nostalgic SPEED vol.003 2014年 3月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)