日本で「GT」というグレードを認知させ、広めたのは、スカイラインであることは間違いない。グランド・ツーリングの頭文字を取ってGT。その最初のモデルとなったのは、プリンス自動車が1964年5月から100台限定で発売したスカイラインGTだった。

 その登場の経緯は本誌にて過去に多く取り上げているが、2代目スカイラインとして63年11月にデビューしたS50スカイライン1500のノーズに、グロリアに搭載されていた水冷直列6気筒SOHC、G7型エンジンを流用するため、ボディのAピラーから先を200mm延長。独特のフォルムが形作られた。このGTはレース(第2回日本グランプリ)での使用が目的の限定販売車だったため、室内の仕様も簡素なもの。インストルメントパネルの中央に、後付けの丸形タコメーターが1個追加されただけだった。

 スカイラインGTは、モータースポーツ関係者や一部のマニアだけにしか行き渡らなかったが、翌65年2月に、市販ロードカーとして仕様を整え、改めて発売されたのが今回の取材車両でもあるS54スカイライン2000GTだ。シャシー、トランスミッション、サスペンション、ブレーキなどが改良され、エンジンはウエーバーのダブルチョーク・キャブレターを組み合わせてチューニング。 20psのパワーアップを果たして125psの高出力を実現した。ちなみにタコメーターはスピードメーターと並べられ、丸形4連メーターとして再レイアウトされた。

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