430セドリックには「日本初のターボエンジン搭載市販車」という称号がある。このクルマの登場からターボ搭載車が爆発的に増え、ネコもしゃくしもターボ搭載という日本独自のクルマ社会が形成される。当時の「ターボ」という言葉には、どんなエンジンもたちまちハイパワーにする魔法のアイテムのようなイメージが付いて回っていた。

 そんな430セドリックが登場したのは、厳しい排ガス規制による技術の停滞から、次の世代に向けて研究、技術革新されていた1979年。4代目の330セドリックから、この5代目430にフルモデルチェンジされた。2ドアハードトップモデルのラインナップを取りやめ、ボディバリエーションは4ドアハードトップ、4ドアセダン、ワゴン・バンと3タイプとなり、分かりやすいタイプ構成になった。

 セドリック&グロリアで最後のL型エンジン搭載車となった430はL28E型直列6気筒SOHC2.8Lを搭載。その後、1979年10月、乗用車としては日本初のディーゼルエンジンのLD28型直列6気筒SOHC2.8L搭載車が追加され、日産初のエンジン集中電子制御システム(ECCS)が採用されるなど、次世代のクルマの核ともなるさまざまな技術が初めて搭載された。

ターボエンジンのL20E‐T型直列6気筒SOHCの搭載されたエンジンルーム、オーバーヘッドコンソールなど、全ての画像を見る