1980〜90年代にかけては日本の自動車史のなかでも希にみる発展を遂げ、既存のシリーズも新型車も高性能であり贅を尽くした設定のモデルが多数登場する。それから40年近くが経過し、令和の今となってヤングタイマーとして人気車となっている。そんな時代のクルマたちを快適に維持していくための情報源として、「ハチマルヒーロー」誌の読者から寄せられた質問をピックアップして、自動車評論家の片岡英明さんがわかりやすく解説。旧車の疑問にバッチリお答えする!!

関連記事:ピアッツァのプロトも! 3Dプリンタを駆使して復元されたヒルマンミンクス|いすゞ自動車の歴史と技術を、次世代へ継承する Vol.3

Q
スーパーチャージャーを初めて採用した国産車はなんですか? 北海道/藤沢健二くん(17歳)



A
 83年8月、7代目クラウンが登場した。このGS120型クラウン、世界初、日本初のメカニズムがテンコ盛りなのである。エンジンは2.8Lの5M-GEU型直列6気筒DOHCエンジンを筆頭に11機種を用意した。85年9月には1G-GZE型2Lの直列6気筒エンジンを送り込む。このエンジンには、トヨタ内製のルーツ式スーパーチャージャーを組み込んだものである。ターボエンジンは、ライバルのセドリック/グロリアに先行された。しかし、スーパーチャージャーはクラウンが日本初採用。ターボと違ってアイドリングよりちょっと高い回転域から力強い過給が得られるのが特徴。
 パワー&トルクはネット160ps/21.0kg-mで、低回転域から全域にわたってハイパワーと高トルクを発生した。扱いやすく高性能だったが、スーパーチャージャー作動時の金属的なノイズが耳につくとオーナーから苦情が出ていたという。クラウンオーナーにとっては、静粛性は重要だったことの現れと言える。その後も、トヨタはスーパーチャージャーに力を入れ、MR2などスポーツモデルに採用していくことになる。


トヨタ 1G-GZEエンジン
4ドアハードトップに搭載されたエンジンは、3Lの直列6気筒DOHCの7M-GE型が最高峰だが、この2Lのスーパーチャージド直列6気筒DOHCの1G-GZE型もパワフルなエンジンだった。


掲載:ハチマルヒーロー 2009年5月号 Vol.11(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)