10台のトラックを所有しているオーナーの愛車、オートアイは、仙台〜長野をメインルートに走る産業廃棄物輸送車。個々のパーツの個性&完成度もさることながら、美しいトータルバランスでも見る者を魅了する美麗車だ。

キャブ周りには、角パイプ基調のシートキャリアや、広々した前面スペースが目を引く2段平型バイザー、精悍なフォルムの舟型バンパーなど、地元の名工・トップロード仙台が製作した秀作パーツが目白押し。各所に組み合わせた「赤地+金文字」の名文句アンドンもオリジナリティ満点で、ゴージャスかつ独創的な雰囲気を周囲に好アピールしている。そのほか、丸棒を駆使したディテールメイクの数々や、日本三景の一つとして知られるご当地「松島」の五大堂を描いた安全窓も見逃せないビューポイントだ。

一方の荷台周りは、中央で分割したアオリで躍動する筆文字「重量物急行便」が、ツウ好みな勇ましさを披露するほか、日本三大船祭りの一つに数えられている夏の風物詩「塩竈みなと祭り」を描いたケツブタペイントも、柔らかいタッチと繊細なカラーリングで見る者を魅了。これらもトップロード仙台が手腕をふるったもので、パーツ製作の分野に限らず、ペインターとしてもハイレベルな実力を証明している。

【写真6点】ご当地宮城をアピール。

カミオン2011年11月号トップアートをもとに再構成