70年代までのトヨタのツインカム(DOHC)エンジンは、大きく分けて3系統存在した。1つが2000GT専用エンジンである3M型。1つが名機と言われた2T-G型。そしてもうひとつが9R型だ。

 3M型は、トヨタ初の市販ツインカムエンジンで、MS41クラウンに搭載されていた6気筒OHC。これをヤマハ発動機がツインカム化し、トヨタの長期テストによって熟成されたものを2000GTに搭載。この手法は他のツインカムエンジンにも応用される。それが9R型エンジン。

 2000GTの妹車と呼ばれた1600GTに搭載されたが、ベースとなったのはコロナ1600Sの4R型4気筒OHVエンジン。同じくヤマハ発動機によってツインカム化されたものだ。そして次に登場したのがコロナマークⅡ HT1900GSSに搭載された10R型(71年2月に8R-G型に名称変更)。これは7R型のストロークを伸ばした8R型をベースにツインカム化されたものだ。

 そして、マークⅡがモデルチェンジすると共に、GSSグレードもモデルチェンジ。2代目となったコロナマークⅡ HT2000GSSに搭載されたのが、8R-G型のボアを2.5㎜アップし1968ccとした18R‐G型。メカニズムは8R-G型とほとんど変わる事はないが、48年排ガス規制への対策が施されたもの。2T-G型と共にトヨタ・ツインカムの中心的存在となったエンジンだ。


色分けされているため純正と大きく違うように感じるが、実際にはキャブレターとオイルキャッチタンクが変更されているだけ。総走行距離も約8万㎞と短く、塗り分け時に分解し、部品のサビ取りなどの整備がされているため、40年近い年月を感じさせないほど調子の良いエンジン。しかし、渡邉さんは2T-G型へのスワップを考えているという。



アルミファンネルネットが装着されたソレックスφ44㎜キャブレター。


エンジンヘッドカバーが青色に、プラグコードのブーツが赤色になっているが、これはこのクルマでレースに出場していた前オーナーが塗り分けたもの。「エンジンだけでもハデにしたかった」と前オーナーの吉田久雄さん。


ボディはダークグリーンからブラックへとオールペン。その際、サイドのラインはシルバーから黒に合うゴールドに塗り替えた。


内装にあるマークⅡのエンブレム。よく見ると上部に小さくCoronaの文字が入っている。この頃はすでにコロナを車名から外し、単にマークⅡと呼ばれるようになっていた。


ノスタルジックヒーロー  vol.146 2011年 08月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)