1980年代後半、スバルは他社による買収や吸収、そして倒産危機が報道されるほど窮地に陥る。

それを打破したのが初代レガシィだった。


 開発はデビューから4年ほどさかのぼった85年にスタート。

その狙いは走りのクオリティーを追求した世界に通用するドライバーズカーだ。

スバルを支える核となる技術といえばスバル1000以降、脈々と受け継がれてきた水平対向エンジンであり、続くレオーネで他社に先駆けて取り入れた乗用4WDシステムだ。

もちろん、レガシィでもそれは揺るがない。しかし、それらの伝統を受け継ぎつつもスバルはまったく新しいクルマを生み出した。



 まず伝統の水平対向エンジンは、20年以上も使われてきたEA型から、新開発のEJ型に刷新。

これだけでも並々ならぬ思いが伝わってくる。

このエンジンは、5ベアリングクランクシャフトやフライホイールハウジング一体構造シリンダーブロック、センタープラグなどを採用することで高剛性&高効率を実現し、高出力に対応。

これによりトップモデルのEJ20型ターボは220psの最高出力を達成した。


 エンジン同様、スバル1000以来改良を繰り返して使われてきたプラットフォームも完全新設計。スバルはこの先の10年、20年をレガシィと運命をともにする覚悟で開発を進めたのだ。


フルオリジナルを維持しているインパネまわり。コンディションも申し分なく、こんな個体がまだ残っているとは驚き。後期RSのステアリングはMOMO製の3本スポーク(後期VZタイプRも同様)。前期はMOMO製の4本スポーク。



荷室の床下にはサブトランクを用意。当時としては珍しいもので、工具類などを収納しておける。



これは販売店オプションの空気清浄機。レアなアイテムだ。



スポーティーグレードのRSにはハイマウントストップランプ内蔵のリアスポイラーが標準装備される(後期はGTも同様)。



希少な純正ホイールは15インチ。普段は競技用ホイールを装着しているそうだが、撮影のために純正に戻してくれた。

ハチマルヒーロー 2019年 05月号 vol.53(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)