幅広い年齢層から支持されている漫才師といえば、サンドウィッチマン(伊達みきお&富澤たけし)だ。人畜無害のネタに、多くのロケ番組で見せる人当たりの良さ、親近感から、今では好感度芸人のアイコンだ。

 人気のひとつに、地元の宮城県仙台市を愛している点が挙げられる。11年に発生した東日本大震災の義援金を目的にしたコント番組「東北魂TV」(BSフジ)は、今も続行中。「サンドのぼんやり〜ぬTV」(TBC東北放送)のほか、ラジオ「サンドウィッチマンの東北魂」(ニッポン放送)と「サンドウィッチマンのラジオやらせろ!」(fmいずみほか東北のコミュニティFM)も続けている。さらに、北海道のローカル番組「熱烈!ホットサンド!」(STV札幌テレビ放送)もあり、地元住民にしっかり寄り添っている。

 その「ホットサンド」では昨年、放送200回を記念してサンドのコントをベースにした映画を制作。富澤が原作を手掛け、初めてメガホンも取った。お笑い事情に詳しい取材ライターは言う。
 「撮った短編映画は『聞き込み』と『花嫁の手紙』の2本。札幌国際短編映画祭で話題賞を受賞しています。富澤さんが映画の原作、監督を務めるのは初めてで、両方にキャストとして伊達さんが出演しています(『花嫁の手紙』には富澤も出演)。昨年4月に札幌市内で開催された上映会は大盛況でした。10月には東京でも予定されていましたが、台風19号の接近に伴い中止となりました」

 ややシリアスでアクションシーンもある刑事映画「聞き込み」では、元グラビアタレントで女優の川村ゆきえが女性刑事に扮する。伊達とのアドリブが満載だ。「花嫁の手紙」には、13歳で「第10回全日本国民的美少女コンテスト」演技部門賞を受賞した福田沙紀、風間トオル、川上麻衣子といった豪華メンバーが出演。サンドのネタ「花嫁の手紙」を映像化したもので、おっちょこちょいの花嫁が巻き起こす結婚式での騒動を中心に、親子の愛情を描いている。漫才ネタで大笑いしていたお笑いファンにとっては、レアな期待作だ。

 これまでに漫才やコントだけではなく、声優、俳優、歌手、司会、ロケほか、マルチすぎる才能を発揮してきた2人。ネタを書いているのは富澤とあって、天賦の才は未知数。「好感度芸人」の冠は当分、堅持しそうだ。
(伊藤由華)