新日本プロレスは10日から、毎年恒例のメキシコCMLLとの合同シリーズ『ファンタスティカマニア2020』を開催している。IWGP2冠王者の内藤哲也、IWGPジャニアヘビー級王者の高橋ヒロム、エースの棚橋弘至ら日本人選手が参戦する中、今シリーズ、日本人選手の“柱”として連日メイン戦線で闘っているのが、“第3世代”の小島聡だ。

 「メキシコの超メジャー団体・CMLLの歴史からすれば、ルチャ未経験の私なんかが出場できるだけで奇跡かも。でも、日本のプロレス団体で28年やってきたモノをさらけ出して、何とかチャンピオンにまで到達したい」

 小島は10日の大阪・大阪府立体育会館・第2競技場大会を終えると、こんなコメントを発信した。19日の東京・後楽園ホール大会では、ウルティモ・ゲレーロが保持するCMLL世界ヘビー級王座に挑戦することが決まっているだけに、小島は気合い十分。ただ、決して謙虚さを忘れないのが小島らしい。同王座を日本人選手が獲得したことはないので、もし小島が戴冠すれば日本人初の快挙となる。

 新日本はかつてメキシコのUWAと提携していた時代に、アントニオ猪木、藤波辰巳(現・辰爾)、長州力がヘビー級のタイトルを獲得しているが、日本のヘビー級選手がメキシコのシングル王座を獲得するハードルは高い。しかし、小島がベルトを持って2017年に1か月過ごしたメキシコに再上陸するという新たな目標が出来るのはとてもいいことだ。

 「私以外のルチャドールのレベルが高すぎて、焦る。日本で学んだ私のプロレスが、相手にどれだけのダメージを与えてるのか分からない。ルチャ特有の空気に飲まれないようにしなくては…」

 13日の愛知・名古屋国際会議場・イベントホール大会まで、ゲレーロとの前哨戦は2勝2敗のイーブン。あとは16日から東京・後楽園ホール4連戦(中1日挟む)を残すのみ。小島は後楽園3日目に王座に挑戦するが、これまでIWGPヘビー級、三冠ヘビー級などなど、幾多のタイトルを謙虚な気持ちで獲得してきた。そんな謙虚な気持ちとともに、小島の肉体は年々ビルドアップされている。

 「引退の事は、少し前に本人から聞かされていた。実際に発表を見ると、何を言っていいのか分からない。簡単に『今までありがとう』とか、『お疲れ様でした』なんて言えない。辛いし、残念でしかない。仲間なんだから」

 先日、同じ第3世代の中西学が来月引退を発表した。小島はかつて中西を「ニシオくん」と呼びながら、ライバルとしてタッグを結成したこともある。第3世代には第3世代にしか分からない絆があるのだろう。そんな中西の思いも右腕に込めて、19日のタイトルマッチで豪腕ラリアットを爆発させてくれると期待したい。
(どら増田)