元巨人・井端弘和氏が25日、自身のユーチューブチャンネルに動画を投稿。先月11日に84歳でこの世を去った野村克也さんとの秘話を明かした。

 現役時代に中日(1998-2013)、巨人(2014-2015)の2球団でプレーした44歳の井端氏と、監督として南海(1970-1977/選手兼任監督)、ヤクルト(1990-1998)、阪神(1999-2001)、楽天(2006-2009)の4球団で指揮を執った野村さん。この両者はプロ野球で同じチームに所属したことはない。

 ただ、井端氏によると自身が中学時代に所属していた少年野球チームの近くに野村さんが関わる別のチームがあり、地区大会で当時投手だった井端氏のプレーを偶然目にしていたという。

 その野村さんから中学3年の夏休みに、突然自宅に電話がかかってきたという井端氏。「どこか行く高校があるのか?」と聞かれ「家の近所の高校にでも行きます」と答えたところ、野村さんから「堀越どうだ?」と、自身の息子である野村克則氏(現楽天一軍作戦コーチ)が当時通っていた堀越高校(東京・中野区)を紹介されたという。

 地元が神奈川・川崎市ということもあり堀越高校の存在は知らなかったものの、野村さんの言葉を受け「堀越にお世話になります」と答えた井端氏。すると、野村さんは「もうピッチャーはやめろ。高校に行ったらショートをやれ」と言ってきたという。

 それまでショートの経験は一度もなかったが、「ああいうすごい方に『ショートやれ』って言われたらその気になって」とショート転向を決断した井端氏。その後堀越高校に入学するとショートを守る同級生が1人もいなかったため、「(ショートが)いない。ラッキー!」と思ったと当時を振り返っていた。

 今回の動画を受け、動画のコメント欄やネット上には「ノムさんの電話が無かったら井端というプロ野球選手は誕生してなかったかもしれないのか」、「井端の才能をいち早く見抜いたノムさんの眼力すごいな」、「野村さんは堀越の新入生にショートがいないことを知ってたのか、あるいはショートが入学しないように根回ししていたのか…」といった視聴者からの反応が多数寄せられている。

 堀越高校に入学後、井端氏は2年時の1992年に春のセンバツ、3年時の1993年に夏の甲子園に出場している。その後、亜細亜大学を経て1997年ドラフトで5位指名を受け中日に入団。2015年に巨人で引退するまで「1896試合・.281・56本・510打点・1912安打」といった成績を残し、ショートとしてゴールデングラブ賞を7回(2004-2009,2012)受賞している。

 現在は侍ジャパンで内野守備・走塁コーチを務めるなど、指導者としても順調なキャリアを歩んでいる井端氏。その井端氏の歩みに野村さんが関わっていたことに驚いたファンは多かったようだ。

文 / 柴田雅人

記事内の引用について
井端弘和氏の公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UCVhXntGHOpB4vnfkBdN5HlA