2人の外野手が選択したプロ野球人生。どちらが正しいのかは決められないが、ペナントレースが開催された時にファンの注目を集めそうだ。

 千葉ロッテの自主練習が行われた(4月29日/ZOZOマリンスタジアム)。代表質疑、広報を介しての回答、取材NGエリアもあり、通常とは異なる場面もあったが、2人の外野手が意気込みを語ってくれた。

 清田育宏外野手は挑戦中の一塁守備に意欲を示し、角中勝也外野手は打棒復活を誓った。19-20年オフ、千葉ロッテは福田秀平のFA補強に成功した。これが、清田、角中の“運命”を変えた。井口資仁監督は「2番左翼」での福田の起用を公言し、これを受けて、鳥越裕介ヘッドコーチが清田、角中に「一塁手の練習も?」と打診した。「出場機会が増えるのなら」と、“突然のコンバート”を受け入れたのが清田で、「外野一本、福田と勝負する」と、あえて自分を追い込んだのが角中だった。

 「井口監督は選手層を厚くしたいと考えています。レギュラーを欠いた時の戦力ダウンが大きすぎると」(スポーツ紙記者)

 3月に入り、元阪神の鳥谷敬も獲得した。二遊間を予定していた選手たちの調子が上がってこないこと、平沢、安田、藤原らの若手にまだフルシーズンを戦う地力が養われていないことが鳥谷獲得につながったという。しかし、この鳥谷獲得の影響は二遊間、三塁だけには止まらないようだ。

 関西で活躍するプロ野球解説者がこう言う。

 「昨季中盤、鳥谷は一塁の練習もしていました。ショート一本で勝負すると言ってシーズンに臨みましたが、矢野燿大監督が鳥谷のためを思い、一塁の練習を加えました。試合で一塁を守る場面はありませんでしたが、もともと守備の巧い選手だし、十分に通用しますよ」

 問題は三塁を守るレアードだ。昨季前半戦は猛打爆発だったが、中盤戦以降は失速。レアードと鳥谷の三塁併用案がチーム内にはあって、状況次第ではレアードが指名打者に回れば、指名打者でのスタメンが予定されている井上晴哉が一塁で出場する試合も出てくるだろう。

 「若手の安田を一塁か、三塁で使う試合も出てくるでしょう。安田は二軍戦では三塁を守り、一軍では一塁手の練習に入っています」(前出・スポーツ紙記者)

 外野での生き残りを懸けた角中はもちろんだが、一塁併用を受け入れた清田も試合出場が保証されていないのだ。

 「チーム内競争を激化させることが井口監督の目的でした。今のところ、井口監督の思い通りに進んでいるようです」(前出・スポーツ紙記者)

 福田が弾き出される試合もあるのではないだろうか。福田の古巣ソフトバンクの関係者は「対戦投手の得手不得手がある」と意味シンなことを言っていたが…。オフの補強勝者・千葉ロッテが“短期決戦”となるペナントレースの主役に躍り出そうだ。(スポーツライター・飯山満)