元日本ハム・岩本勉氏が10日、元同僚・片岡篤史氏が自身の公式ユーチューブチャンネルに投稿した動画に出演。元ヤンキース・ジーター氏(現マーリンズCEO)について言及した。

 今月5日から10日にかけ、片岡氏が投稿した4本のユーチューブ動画にリモート出演している岩本氏。ここまでの3本の動画では日本ハム時代の試合やキャンプで起こったエピソードについてトークを展開したが、本動画では自身が日本ハム時代に共にプレーした外国人選手をテーマにトーク。その中で、アメリカの教育リーグで共にプレーした経験があるジーター氏について語った。

 教育リーグとは若手育成を目的としたリーグ戦のことで、アメリカでは毎年シーズンオフの10〜11月にかけアリゾナで開催されている。岩本氏は1991、1993年の2度、日本ハムから派遣される形でアメリカの教育リーグに参加しているが、1993年に所属したチームにヤンキースから派遣された、後の殿堂入り遊撃手・ジーター氏もいたという。

 岩本氏によると、教育リーグが行われた約1カ月半の期間で、ジーター氏は試合中に一度も打席に立たなかったとのこと。「試合中はずっとグローブ(を着けたまま)で、守備だけ就くんですよ」という。野球には野手が守備に就かず打撃だけ行う「指名打者(DH)」という制度はあるが、打撃を行わず守備だけに就く制度は存在しないため、これはジーター氏に対して教育リーグ内で特別に認められた措置であると思われる。

 ある時、「何で打席に立たないの?どこか痛いのか?」とジーター氏に聞いたところ、「俺は守備が下手だから、『守備だけ練習しろ』って(首脳陣に)言われてるんだよ」と返されたという岩本氏。打撃練習については、「練習・試合が全部終わってから、(ジーター氏は)監督と2人で小さな打撃ケージの中で練習していた」と居残りで行っていたことを明かしていた。

 今回の動画を受け、動画のコメント欄やネット上には「指名打者の守備版みたいだな、そんな特別ルールが課されるって当時から相当期待されてたのか」、「後に大スターになる選手にそんな下積み時代があったのは知らなかった」、「そこから殿堂入りまでいったんだから守備だけやらせるのは正解だったってことだよな」、「現役の時はグラブ捌きが上手いって印象だったけど、この当時に実戦で経験を積んだ賜物なんだろう」といった反応が多数寄せられている。

 今回名前が挙がったジーター氏は現役時代にヤンキース(1992-2014/メジャーデビューは1995年)一筋でプレーし、「2747試合・.310・260本・1311打点・3465安打」といった数字を残した遊撃手。メジャーデビューから引退まで着用した背番号「2」は、引退後の2016年12月にチームの永久欠番に指定されている。

 2020年1月にアメリカ野球殿堂入りも果たすなど、メジャー史上に名を残す選手として知られるジーター氏。そのジーター氏の知られざる下積み時代に驚いたファンも多かったようだ。

文 / 柴田雅人

記事内の引用について
片岡篤史氏の公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UCSFE1o0ihc5mfODf2FybeuA