新型コロナの患者を受け入れる病院では、第2波にむけ準備が進んでいます。

■重症患者治療の「最後の砦」

重症患者2人の治療が続く福岡大学病院。患者とベッドの横に置かれた装置が、太い管でつながっています。重症患者の治療で「最後の砦」ともいわれる、人工肺「ECMO」です。

ECMOとは肺の機能を担う装置で、患者の血液を体外に出し、酸素を加えて体に戻します。重症患者の弱った肺を休ませ、回復につなげます。

救命救急センター長・石倉宏恭教授「(新型コロナは)肺炎の中でも急に進行するんですよね。それが恐ろしいところで、朝少し息苦しいな、階段上るのがつらいなっていうような状況の方が、次の日にはもうECMOを導入しなければ体中の酸素化ができないという状況にまでなります」

人工肺の交換は、大量の血を体外に出し危険が伴うため、高い技術とチームワークが重要だといいます。

■治療を受けた男性「ECMOがないと死んでいた」

この病院でECMOの治療を受けた70代の男性は「肺が白くなるような感じでね、息ができない感じでベットに縛られて、全然身動きできない。1週間くらいは水も飲めなかったですよ」と、入院時の様子を振り返ります。今では難しい治療に耐え回復し、ECMOを離脱することができたといいます。

ECMO治療で回復した70代の男性「ECMOがないと普通は死んでいたでしょうね。先生たちとか看護師さんたちが献身的にしてくれた。当分、収束するまでは外に出ないようにしておきます。それしか予防はできない」

ECMOネットによると、6月29日までに全国で173人がECMOによる治療を受け、119人が回復に向かうなど、救命率は世界で最も高いといいます。

■第2波に向け、病院間で連携

重要な役割を担うECMOですが、第2波に向けては課題もあります。

救命救急センター長・石倉宏恭教授「機械自体は結構あるんですけれども、使いこなせる施設っていうのは非常に限られてます。人工呼吸管理をしている病院との連携ですよね、ネットワークが必要と今回経験して思いました」

この病院では、7月1日にECMOの治療に特化した「ECMOセンター」を設置し、スタッフの育成なども行うということです。

6月29日放送『news zero』より