アメリカのトランプ大統領は、中国の劉鶴副首相をホワイトハウスに招き、貿易交渉の「第1段階の合意文書」に署名した。

署名式ではトランプ大統領が、中国の副首相らを立たせたまま、予定を大幅にオーバーしておよそ1時間も喋り続ける場面があった。終始、大統領ペースの署名式となった。

トランプ大統領「我々はきょう、かつてない画期的な一歩を踏み出す」

中国・劉鶴副首相「多くの問題で考え方が違い、貿易協議は何度も挫折した」

「第1段階の合意」では、中国がアメリカ産の農産物の輸入を大幅に増やすことや、知的財産権の保護を強化すること、一方のアメリカは、発動済みの制裁関税の税率を初めて一部引き下げることなどが盛り込まれた。

トランプ大統領は今回、署名会場に農業地帯などから多くの関係者を招き、1時間にわたってこんなやりとりを続けた。

――モンタナ州選出の上院議員に

トランプ大統領「いいアメフトのチームがあるよね?今年の調子はどう?順調?」

挨拶の大半をこうして一人ひとり親しげに語りかける時間に充てて、大統領選挙でカギを握る農業地帯の有権者にアピールした。

次の焦点は「第2段階」。トランプ大統領は「すぐに交渉を始める」として、自ら中国に乗り込む考えを示したこともある。一方で、大統領選挙の前の合意にはこだわらない意向も示していて、大統領選の行方をにらみながら、判断するものとみられる。