2009年ドラフトの今を検証<日本ハム編>。昔も今も変わらぬ「攻める」精神。

2009年ドラフトの今を検証<日本ハム編>。昔も今も変わらぬ「攻める」精神。

 いよいよ今年も「プロ野球ドラフト会議」の季節がやってきました。NumberWebでは、昨年も好評だった全12球団の10年前のドラフトを振り返って現在の戦力を検証する短期集中連載を企画しました。ジャーナリスト・小関順二氏による分析のもと、ドラフトの歴史を振り返ってみましょう。

 第10回は北海道日本ハムファイターズです!

<2009年ドラフト>
1位 中村勝/投手/春日部共栄高
2位 大塚豊/投手/創価大
3位 加藤政義/内野手/九州国際大
4位 運天ジョン・クレイトン/投手/浦添工高
5位 増井浩俊/投手/東芝
6位 荒張裕司/捕手/四国九州アイランドL・徳島

 “ドラフト巧者”と言われる今の日本ハムが凄さを発揮したのは2003年からである。自由枠で糸井嘉男を獲得し、3年目の'06年に早々と外野に転向させ、ここまで通算1624安打を放つほどの選手に導いている(その後、オリックス、阪神へ)。

 '04年は1巡でダルビッシュ有を単独指名、'05〜'07年の分離ドラフトでは'05年が高校生ドラフト1巡で陽仲壽(岱鋼)、大学生&社会人ドラフト4巡で武田勝、'06年が高校生ドラフト1巡で吉川光夫、'07年が高校生ドラフト1巡で中田翔、大学生&社会人ドラフト3巡で宮西尚生など、その後の主力級に成長する選手を獲り続けた。前年の'08年も1位大野奨太、5位中島卓也……など、好選手を指名している。

一番評価の高い選手を指名する。

 この'09年は、と言うと、1位で菊池雄星を入札。4球団と競合の末、外れ1位で中村勝を獲得した。日本ハムの1位(巡)指名は今も昔も戦いの連続である。'05年陽はソフトバンクと競合、'06年は田中将大(楽天)を4球団と競合、'07年は中田を4球団と競合。結果的に田中以外の2選手をくじを引き当てた。

 その年の一番評価の高い選手に向かっていくという現在の基本精神がこの'09年ですでに発揮されているのがわかる。

 2位以下では指名した選手の所属が創価大、九州国際大、浦添工、東芝、四国九州アイランドリーグと多彩である。前年も関西国際大、三菱ふそう川崎、横浜高、福岡工高、帝京高、バイタルネットと多士済々。地方の大学、有名・無名の高校生と社会人、さらに独立リーグなどいろいろなところに網を張り、本当の実力を見定めようとしているかのようである。

外れ1位の中村は戦力外に。

 '09年に話を戻すと、1位中村は'19年までの10年間在籍し、通算15勝17敗、防御率4.07という成績を残している。'14年にキャリアハイとなる8勝2敗、防御率3.79を挙げるが、'17年にはトミージョン手術を受け、波に乗れなかった。残念なことにこのオフで戦力外となった。

 下位指名から中心選手に駆け上がったのは5位の増井だろう。2年目の'11年から本格化し、この年は56試合に登板し、34ホールド、防御率1.84と勝利の方程式に名を連ねた。'13年まで主に中継ぎを務め、本格的に抑えに回ったのは'15年から。

 この年の成績は39セーブ、防御率1.50と守護神定着かと思われたが、'16年には夏以降に先発へ転向、シーズン成績は81回を投げ、10勝3敗、防御率2.44と見事なものだった。

 リリーフではストレートとフォークボールを武器に力で圧倒する投球だったが、先発ではカーブも交えたバランスのとれたピッチングが目立った。これで先発転向するのかと思ったが、'17年からは再びリリーフに戻り、'18年にはFA権を行使してオリックスに移籍している。

文=小関順二

photograph by Kyodo News


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