007シリーズに登場する車をご紹介。『スカイフォール』の制作にあたり、ジャガー・ランドローバー社(JLR)から、なんとランドローバーを含む77台もの車が提供された。多くはスタッフやキャストの足となったが、イスタンブールでのオープニングのチェイススシーン(12台のランドローバーディフェンダーがここで犠牲となった)から、ロンドンでの撮影までJLR車両がずっと映画に登場している。
 
シルバーのDB5とディフェンダーを除き、『スカイフォール』の3番目の"ヒーロー車"は"M"の公用車であるジャガーXJLで、ふたつの印象的なシーンで登場する。まず、"M"が急いでヴォクスホール・ブリッジを渡るものの、目の前で"MI6"の本部が爆破されるシーン。2度目は悪役ラウールシルバーに乗っ取られた政府の査問会から、ボンドが"M"を救け出す場面だ。これらのシーンでは合計4台のXJLが使用された。

スタンダードが3台と、"破壊が必要になった場合に備えたプロトタイプ"が1台だ。すべて同一の仕様の3.0Dポートフォリオモデルで、カラーはミッドナイトブルー。WEBには同じナンバープレート"OV61 FVF"をつけた2台のジャガーが並んで写っている写真がある。オクタンはこのうちの1台をスコットランドへと走らせた。ヴォクスホール・ブリッジのシーンでは内装が映っているが、逃走シーンで使われたクルマである確率は五分五分だ(私はこの車だと信じているが)。
 
ウォリックシャーからスコティッシュハイランズへの750kmほどのドライブをすると、"M"は公用車をしっかり選定していたことが伺える。ジャガーXJLは驚くほど速く、70〜90mphのレンジでその実力を発揮し、100mph(160km/h)以上での走行も静かだ。さらに優れているのは燃費だ。頑張っても30MPGの値を30中盤(約11km/リッター)以下にはできなかった。もっとおとなしく運転すれば、14km/リッター以上も可能だろう。
 
最大の賛辞は、フルタンクでスコットランドまで難なく往復もできそうだということだろう。ジェームズ・ボンドとDB5だけでなく、ジャガーも007に帰ってきたのは嬉しいことだ。