豊後高田市はミャンマーからの外国人技能実習生を受け入れるため、日本語の堪能な同国の女性を嘱託職員として採用した。母国の送り出し機関との交渉を担うとともに、実習生の生活を支える。ベトナム人材の争奪戦が起きている中で、市は労働力を安定的に確保するために経済発展の進むミャンマーに注目した。国の地方創生推進交付金を活用しての外国人材採用は県内初の取り組みという。
 採用したニ・ニ・ウィンさん(27)はミャンマー南東部のモン州パウン町出身。現地の大学卒業後は日本語を学びながら働き、2016年に実習生として初来日した。名古屋市で製造会社の工場に3年間勤務し、日本語検定2級も取得した。帰国後も日本語講師を務めていた。市が現地で面接試験をし、採用を決めた。
 人件費の半額は国の交付金を受ける。期間は最大約2年2カ月。市ではアジア圏からのインバウンド(訪日外国人客)を増やすために、19年10月には同種の交付金を使って台湾人女性を採用している。
 10日に市役所で辞令交付式があり、佐々木敏夫市長が「本市はミャンマーと似て仏教文化が豊か。頑張ってほしい」と激励した。
 ニさんは「ミャンマーでは日本で働きたい人が大勢いる。心優しくて真面目な国民性なので、すぐなじめる。自分の経験を伝えながら努力したい」と話した。
 市内では19年12月末現在で、約540人の実習生がいる。ベトナム人が半数超を占めている。市が官民共同で設立した「豊後高田インターナショナル・コントリビューション事業協同組合」でも、約20人のベトナム人を受け入れている。しかし、勤勉なベトナム人材の確保が年々難しくなっており、建設や農業分野での人手不足は深刻となっている。