伊方原発 愛媛から海路訓練

伊方原発 愛媛から海路訓練

 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の重大事故を想定した原子力防災訓練が12日午前、同県などで始まった。約80機関の計約8千人が参加。伊方町から住民43人が海路で避難し、佐伯市と由布市で受け入れる訓練を午後にかけて実施する。同機は27日の再稼働が予定されており、住民からは不安の声も上がった。

 震度6強の地震で原子炉が自動停止し、全交流電源を喪失。その後、放射性物質が放出された―と想定。大分県庁には防災局職員らが集まり、情報収集や愛媛県からの避難者受け入れに向けた手配に追われた。
 愛媛県や内閣府など関係機関を結んだテレビ会議で、中村時広愛媛県知事は「事態の推移によっては大分県への避難が必要」と協力を要請。広瀬勝貞大分県知事は「受け入れに万全を期していきたい」と応じた。
 伊方町では小型無人機ドローンを使って避難路の状況を確認。三崎港に到着した住民は「ゲート型モニター」と呼ばれる装置を歩いて通過し、放射性物質が付着していないか調べた。
 23人が民間フェリーで佐賀関港(大分市)へ、他の20人は海上保安庁の巡視船に乗って佐伯港(佐伯市)へ向かった。佐賀関港には正午前に到着し、バスに乗り換えて避難所の挾間公民館(由布市)に移動した。
 フェリーに乗った同町高浦地区の横山忠文区長(62)は「想定外が続く災害を無視したまま再稼働が決まった。訓練に参加したのは元気な人ばかり。体が不自由な高齢者や子どもが避難するときはどうなるのか」と厳しい表情を見せた。
 伊方原発は「日本一細長い」とされる佐田岬半島の付け根に立地し、重大事故時には原発以西の住民約5千人が孤立する恐れがある。大分県への海路避難訓練は2015年から毎年秋に実施し、4回目。これまでは沿岸部の自治体で受け入れたが、内陸部の由布市まで逃げるのは初めて。
 四国電は1、2号機の廃炉を決定。唯一存続する3号機は昨年12月の仮処分決定で停止していたが、広島高裁が9月に四国電の異議を認めたため、運転再開が可能になった。


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