約束通り、また会いに来たよ―。中津市出身でプロ野球日本ハムファイターズの田中瑛斗(えいと)投手(20)が、闘病中の子どもの慰問活動で知り合い、その8カ月後に亡くなった同市内の宮城大翔(たいが)ちゃん(享年5)方を訪問。遺影に手を合わせ、冥福を祈るとともに、今季の活躍を誓った。

 田中投手が大翔ちゃんを見舞ったのは、2018年12月。重い脳の障害で立つことも話すこともできず、呼吸すら困難な状態。寝たきりの生活を送っていた。家族以外の人とは目を合わせたがらなかったが、田中投手には興味津々。抱っこをされると、嫌がることもなく、じっと顔を見つめていたという。
 田中投手は大翔ちゃんと1年後の再会と、札幌ドームでの観戦を約束。残念ながらマウンドでの勇姿を見ることなく、この世を去ってしまった。
 訪問したのは10日。母の香奈美さん(35)は「お線香を上げてもらい、大翔も喜んでいるはず」。父の和成さん(42)は「いつか大翔の写真を手に、スタンドから声援を送りたい」と話した。
 サインボールをお供えした田中投手は「プレーを見せることができなかったのはとても心残りだが、きっと天国から見てくれているはず。思い出を胸に、今季は5勝を目指したい」と語った。

 田中投手は同日、中津市民病院の小児科も訪ね、病棟と外来で子どもたちを激励。菓子などをもらった伊藤福太郎ちゃん(6)=双葉ケ丘幼稚園=は「野球が大好き。いつか僕も田中投手みたいなプロ選手になる」と笑顔で話した。