新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生したとみられる大分市横田の国立病院機構大分医療センターについて、県は23日、院内感染が始まった時期を「1日以降」と明らかにした。厚生労働省のクラスター対策班が調査した結果、今月上旬から入院患者や職員に発熱などの症状が増え始めたのを確認したという。

 23日は新たに大分市内の20代女性看護師の感染が判明した。県内での感染確認は計22人になった。このうちセンター関連が21人を占めている。
 対策班は県の要請を受け、21日からメンバー1人がセンターで調査を始めた。入院患者のカルテなどを基に感染経路や時期を分析。3、4日ごろから発熱やせきなどを発症する人が増えており、「1日から感染が始まった」と判断した。
 県は1日以降にセンターから転院・退院した患者に対し、発熱などの症状があれば保健所に連絡するよう呼び掛けている。
 県健康づくり支援課によると、対策班はどの病棟・診療科から感染が広がったかも特定した。「個人の特定につながるので公表は差し控えたい」と説明している。
 センターを巡っては、今月入院した臼杵市の60代夫婦の感染が19日に判明した。別の入院患者や医師、看護師らも感染。県立病院(大分市豊饒)、佐賀関病院(同市佐賀関)など6病院でもセンターからの転院患者が遺伝子検査で陽性だった。県立病院は転院患者を担当した看護師も感染した。
 県はセンターの職員や入院患者ら約600人を含め、計約940人の検査を順次実施している。23日は207人を調べ、検査が済んだのは約470人になった。24日はクラスター対策班の第2陣が来県する予定。
 同課の藤内修二課長は「感染者が確認された医療機関の濃厚接触者の検査を急いで実施し、クラスターの連鎖を断つことが重要だ」と強調。各病院で接触感染対策を強化する必要性も訴えた。

○勤務先公表せず
 県は23日、新たに感染が判明した20代の女性看護師は、22日に感染が分かったセンターの女性看護師の友人と発表した。
 センターとは別の医療機関に勤めている。19日以降は仕事に出ていないという。友人とは20日以前に会っていた。県は「勤務先での感染拡大はない」と判断し、医療機関名を明らかにしていない。