12日、運転半世紀 九電大岳地熱発電所

12日、運転半世紀 九電大岳地熱発電所

 九重町湯坪にある九州電力大岳(おおたけ)地熱発電所は12日で運転を始めて50年になる。全国初の事業用の地熱発電所として知られ、クリーンな再生可能エネルギーとして注目される地熱発電発展の礎を築いた「原点」(九電)。これからも設備更新をしながら50年以上、運転を続けていく計画にしている。

 大岳地熱発電所は約15万9千平方メートルの広大な敷地に、タービンや冷却塔といった発電設備、蒸気を取り出す井戸が並ぶ。地中から取り出した蒸気と熱水を分離し、蒸気でタービンを回す「シングルフラッシュ方式」を採用しており、出力は1万2500キロワット。
 国などの調査で、九重町内に豊富な温泉資源の存在と活発な地熱活動の可能性が明らかになり、九電は1949年、調査研究に着手した。
 53年に大岳地区で掘削を始めると、熱水と蒸気が混合した状態で地中から上がってきた。当時は発電に必要な蒸気だけを取り出す技術がなく、実質的に断念した。
 だが、58年にニュージーランドで世界初の「熱水分離型地熱発電」に成功したのを機に、九電も技術開発を再開。掘削から14年を経た67年、大岳発電所の実用化にこぎ着けた。
 大岳発電所で蓄積したノウハウはその後の技術発展につながった。出力が最大25%ほど増える「ダブルフラッシュ方式」が開発され、出力計11万キロワットに上る同町の八丁原発電所1号機(77年)、2号機(90年)に採用。八丁原は世界有数の地熱発電所になった。
 2011年の東日本大震災の発生以降、再生可能エネルギーへの注目は高まっている。九電はさらなる地熱発電の開発に向け、13年5月に平治(ひいじ)岳北部、17年3月に山下池南部、6月に涌蓋(わいた)山東部の九重町3地域で資源調査を続けている。
 大岳発電所を管轄する同社八丁原発電所の西田真二所長は「大岳は地熱の原点。先輩たちが蓄えてきた技術を引き継いでいるので、次の50年につないでいかなければならない」と話した。

<メモ>
 天候に左右されず安定した発電が可能、二酸化炭素(CO2)の排出が少ない、安定供給が可能な純国産エネルギーの使用―などが地熱発電の特徴。新たな地熱発電所の建設には、環境や温泉への影響の有無を確認する環境アセスメント、地表調査、地下探索など長い期間を要するという。

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