2017年の福岡・大分豪雨で被災したJR日田彦山線の復旧を巡り、沿線自治体とJR九州のトップによる会議が12日、日田市内であった。広瀬勝貞大分県知事はこれまで主張してきた鉄道での復旧について「ハードルが高い」と述べ、線路の一部を専用道にしてバスを運行するBRT(バス高速輸送システム)を軸に検討すべきだとの見解を表明した。
 首長からは元通り鉄路での再生を訴える意見もあって結論は出なかったものの、3月末までに決着させる方針を確認した。
 トップ会議は5回目。今回は初めて報道機関に議事を公開した。
 広瀬知事や小川洋福岡県知事、青柳俊彦JR九州社長ら6人が出席。日田市など沿線3市町村が、昨年4月以降にそれぞれ開いた説明会で出た住民の意見を紹介した。
 原田啓介日田市長は「災害から2年が過ぎ、地元住民にとって大動脈が止まっているのは大きな不安になっている」と強調、早期の解決を呼び掛けた。福岡県東峰村の渋谷博昭村長は鉄道での復旧を訴えた。
 広瀬知事はJR側が昨年4月に提案したBRTについて「地域がどう良くなるのか説明を」と求め、同社は停留所の配置案などを示した。
 同社は昨年4月、鉄道に加え、▽BRT▽路線バスへの切り替え―を提案。鉄道の場合は自治体に年間1・6億円の財政支援を求めている。
 東峰村長は今年1月、議論が進まない現状を踏まえ「維持費の一部を負担してでも鉄道での復旧を目指す」との姿勢を示した。大分、福岡の両県知事らは負担に否定的な発言をしていた。

<メモ>
 日田彦山線は夜明(日田市)―添田(福岡県添田町)の29・2キロで不通が続く。自治体とJR九州は2018年4月から復旧の議論を開始。当初は昨年度中に方向性を導き出す予定だった。