全国高校野球 大分大会 第4日

全国高校野球 大分大会 第4日

 第100回全国高校野球選手権大分大会第4日は11日、大分市の別大興産スタジアムで1回戦3試合があった。
 第1試合は、終盤に試合をひっくり返した舞鶴が大分に競り勝った。第2試合は東明が鶴見丘に快勝。第3試合は三重総合が竹田との豊肥勢対決を制した。
 第5日は12日、1回戦の残り2試合と、2回戦1試合がある。第1シードの明豊が登場する。

三重総合 頼れる主砲 「思い通り」3安打3打点
 三重総合の主砲井野紘希(2年)がチームの全得点をはじき出す活躍を見せた。ライバル竹田との豊肥勢対決を制する原動力となり、「思い描いた通りにバットが出せた」とうなずいた。
 毎回、得点圏に走者を進めながら、三回の1点のみで勝負は終盤に。だが七回、待望の追加点が生まれた。
 1番から始まる好打順で、那賀誠監督から「何が何でも出塁しろ」とハッパをかけられた先頭の三浦大樹(3年)が「相手の隙を突いた」というセーフティーバントを決めて出塁。犠打と高知穂壮(2年)の安打と盗塁で1死二、三塁として井野が打席に入った。
 ここまで2打数2安打1打点。相手の変則横手投手に対し、「ボールを最後までよく見て、点ではなく線で打つイメージ」を心掛けた。4球目の変化球をきれいに中前にはじき返し、2人を迎え入れ、貴重な追加点をチームにもたらした。
 捕手としてもエース三宮大和(3年)を好リードで支え、完封勝利に貢献。次に向け、「竹田の分まで必ず勝ち上がる」と誓った。 

 【評】勝負どころで意地を見せた三重総合が竹田との熱戦を制した。
 三重総合は三回、田口の内野安打を足掛かりに、井野の左前適時打で先制に成功。七回には三浦の内野安打などで1死二、三塁とし、再び井野が適時打を放って突き放した。先発三宮の要所を締める好投も光った。
 竹田は打線が散発の5安打で、力投した後藤を援護できなかった。

竹田、序盤の好機生かせず
 竹田は序盤の好機を生かせず、初戦で涙をのんだ。上尾隆一監督は「相手投手が素晴らしかった」と脱帽した。
 一回、1死二、三塁の先制好機を築いたが、後続が倒れた。その後はなかなか走者を出せず、後藤直己(3年)の粘投を援護できなかった。
 「最後まで打ち崩せなかった。後藤は良い球を投げていたので残念」と捕手の高野建志主将(同)。よく練習試合もした同じ地区のライバルに「悔しいが、自分たちの分まで勝ち上がってほしい」とエールを送った。

舞鶴、狙い球絞り殊勲打
 終盤に逆転し、そのまま逃げ切った舞鶴。決勝打を放った白石圭主将(3年)は「一度はリードされたが、自分たちの狙い通りに戦えた。焦りはなかった」と充実の表情で振り返った。
 1点を追う七回だった。1死一塁で「エンドランの指示が出ていた。思い切って打った」という池田晴悟(同)が左中間を深々と破り、一走の新名凌馬(1年)を迎え入れた。なおも1死三塁で続く白石主将が「狙っていた」という内側の球を中前にはじき返した。
 2年生エースの常広羽也斗も最後まで粘り、リードを守り抜いた。白石主将は「次は打線で投手陣をもっと楽にしたい」と話した。

 【評】終盤に試合をひっくり返した舞鶴が大分との接戦を制した。
 1点を追う舞鶴は七回、1死一塁から池田、白石の連続適時打で逆転に成功した。先発の常広は要所を抑える力投を続けた。バックも堅守で支え、そのまま逃げ切った。
 大分は四回、中尾の適時中前打で勝ち越した。だがその後は追加点を挙げられなかった。終盤も粘ったが及ばなかった。

一時勝ち越し悔しがる大分
 大分は小刻みに得点したが、五回以降は得点できず、終盤に逆転を許した。松尾篤監督は「反撃しようとしたが、私が焦ってしまった」と悔しさをにじませた。
 2点を先制されたものの、直後の攻めで1点を返した。三回に追いつき、四回に勝ち越しに成功した。
 だがその後は舞鶴の先発投手を攻略できず、次の1点が遠かった。
 無念の初戦敗退。佐藤遥希主将(3年)は悔しさをこらえながら「きつい時期も一緒に乗り越えた仲間と野球ができて良かった」と話した。

効いた初回の“我慢”
 「七回の逆転もだが、初回を1失点でしのいだことが大きい」。舞鶴の花田修監督は序盤の守りをポイントに挙げた。
 2点を先制した直後の初回、3連打で1点差に詰め寄られ、なおも無死満塁。窮地に立たされたが、先発の常広羽也斗(2年)が強気で押し、3連続三振で切り抜けた。三回のピンチも併殺でしのぎ、勝ち越しを許さなかった。
 花田監督は「相手打線は怖かったが、よく我慢した。接戦ならいけると思った。狙い通りの展開だった」と胸を張った。

城島選手のスイングに驚き
 1994年、緒方工(現三重総合)で夏を戦った高柳東洋(もとひろ)さん(41)=豊後大野市=
 捕手の2番手で、一塁コーチだったが、初戦で逆転負けした。まさか敗れるとは思っていなかった。印象に残っているのは同学年で別大付(現明豊)の捕手だった城島健司さん。とにかく大きく、スイングが半端なかった。そこから別大付が強くなった。

エース力投に 東明打線奮起
 エース栃原佑紀(3年)の力投に打線が応えた東明が初戦突破を決めた。河野雄監督は「硬さもあったが、よく戦ってくれた」と振り返った。
 三回、栃原が内野安打で出塁し、藤井俊輔(2年)の右中間二塁打で先制に成功。六回には飯倉琉斗(同)、甲原慎也(3年)、山下健太朗(1年)の3連打などで2点を加えた。「本調子ではなかった」という栃原は走者を背負いながらも要所を締め、相手に得点を許さなかった。
 次はシード校の鶴崎工。唐木大輔主将(3年)は「先頭打者を出してつなぐ」、栃原は「強気な投球で三振を取りにいく」と意気込んだ。

 【評】好機を得点に結び付けた東明が鶴見丘を下した。
 東明は三回、藤井の適時二塁打で1点を先制。六回には飯倉、甲原、山下の3連打などで2点を加えた。エース栃原は相手打線を散発の6安打に抑えて完封した。
 鶴見丘は毎回のように得点圏に走者を進めた。だがあと1本が出なかった。

鶴見丘指揮官采配を悔やむ
 鶴見丘は幾度となく得点圏に走者を進めたが、1点が遠かった。三重野和人監督は「勢いに乗って点を取れていれば…。自分の采配に責任もある」と悔やんだ。
 二回、三回は1死から安打と犠打で、四回は死球と敵失などで、五回には沢井航大(3年)の二塁打で好機を築いたが、後続が倒れた。今大会初めてエース番号を背負った佐藤彰真(同)も力投したが及ばなかった。
 竹雅文翔主将(同)は「あと1本を出せなかった。甘さが出た」と唇をかんだ。

攻守けん引、涙は見せない 鶴見丘の沢井航大
 試合終了直後、ネクストバッターズサークルで静かにバットを置き、駆け足で整列に向かった。「自分まで(打席を)回してほしかったが…」。悔しい思いをこらえて胸を張り、頭を下げた。
 攻守でチームをけん引した。打席では初回こそ二飛に倒れたが、「気持ちで運んだ」と、三回に左前打、五回には左越え二塁打を放った。七回は2死二塁から勝負を避けられたが、リードオフマンとして十分に役割を果たした。守りでも七回、「もう1点もやれない」と、長打コースの当たりを頭から飛び込んで捕球し、意地を見せた。
 春先までエースも務めた「チームの要」(三重野和人監督)。最後まで涙は見せず、「勝利は飾れなかったが、背中で少しは道が示せたかな」と、涙が止まらない後輩の肩を優しくたたいた。


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