【地割制】私有地認めず、久高島の原風景守る

【地割制】私有地認めず、久高島の原風景守る

 久高島区は、原則として土地の私有を認めず、区の共有地としている。戦前も同じだったことを物語るのが、1935年の畑の写真。作物の葉の色のトーンが変わる境目が見える。 撮影されたのと同じだとみられる場所には、道に面した所から奥へ、こぶし大の石が10〜40センチおきに並び畑を短冊状に区分けしている。共有地のどこを誰が耕すかを示す琉球王国時代の「地割制」の名残だ。島の歴史に詳しい琉球大学教授、赤嶺政信さん(63)=民俗学=は「地割制は久高島だけで続いた」と話す。 伊波普猷(1876〜1947年)の『沖縄女性史』(19年)の論考「古琉球に於ける女子の位地」によると1899〜1903年に土地の私有について1度は男性が集会で認めた。だが、女性が集まって決議を覆した。神代から続くものを変えていいのか、などの声が上がったとされる。 沖縄民俗学会顧問で琉球大学名誉教授の津波高志さん(70)=文化人類学=は「土地所有は、その分税を払わないといけない。船乗りの男性よりも畑を耕す女性の方が意味を分かっていたのでは」とみた上で「詳しい研究はない」と話す。 島の土地を共有することは80年代、「総有制」として「久高島土地憲章」や規約に定め、乱開発を防いだ。一方で人口減の対策として働き口をつくろうにも、用地をどうするかという課題にもつながった。 78年、最後のイザイホーに加わった福治洋子さん(77)=南城市知念久高=は「私たちは、島を守ってきた。若い世代が話し合って変えたとしても、それは島の文化だと思う」と語る。82年前の写真に写る島の原風景は、今の人々の営みにつながっている。(「1935沖縄」取材班・堀川幸太郎)=おわり

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