台風8号、マンゴー耐えた 胸をなで下ろす沖縄・先島諸島 気になるのは次の台風

 先島諸島を直撃した台風8号。沖縄県によると、シーズン最盛期を迎えるマンゴーの推定被害額は、宮古、八重山両地域で合計約999万円となった。防風ネットなど事前の台風対策が功を奏し、被害額は想定より抑えられた。ただ元々、今期は出荷量が前年比で約3割減る見通し。出荷最盛期を控え、被害が広がらなかったことに農家は胸をなで下ろす一方、来週末にも襲来の可能性がある台風に懸念を募らせる。(政経部・川野百合子、宮古支局・仲田佳史)

想定より少ない被害額999万円

 宮古島市は11日の会見で、当初の525トンの収穫見込みに対する被害率は1・1%の5・7トンだったと発表した。下地敏彦市長は「被害は小さくて済んだ」と安堵(あんど)した。

 同市のへんとな農園では、ビニールハウスが破れて風が吹き込み、マンゴー約350キロが落下した。代表の辺土名忠志さん(56)によると、今期の収穫予想は22〜23トンで、被害は1・6%にとどまっており、「思ったより、被害は広がらなくて済んだ」。ユートピアファーム宮古島の上地登さん(60)も「全体的に落下しているマンゴーは少ない」と話す。

 ただ、強風にさらされると、マンゴーを保護する袋に実が強く擦れて黒く変色する被害も予想される。収穫時に袋を開けた後にしか分からないため、今後、商品にならない恐れもあるという。

ネットつながらず痛手

 辺土名さんは「今回の一番の被害は中元シーズンで販売が忙しい時に、お客さんの注文に応えられないこと」と嘆く。

 宮古や八重山のマンゴーは、農家がJAなどを通さず、消費者と直接取引する「個選個販」が多いことが特徴。台風対策で早摘みする農家はほとんどおらず、完熟してから収穫し直接郵送する。

 ただ、台風による停電でインターネットがつながらず取引が滞ったことや、飛行機の欠航で収穫してもすぐに送れず商機を逃した損失も痛手となった。

来週末また台風か

 一方、農家の大きな懸念は次の台風だ。11日現在、フィリピンの東海上には「低圧部」があり、ゆっくりと北西方向に向かっている。沖縄気象台職員は「現時点で進路予想などはできない」と話すが、このまま進むと、来週末にはまた先島諸島に向かうことも想定される。

 八重山農林水産振興センターによると、八重山産マンゴーの出荷状況は1〜2割で、7〜10日後に出荷ピークを迎えるとみている。宮古でも出荷はまだ半分に達していない。来週末に再び台風が襲来すれば、影響は避けられない。JAおきなわの担当者は「来週から本格化する出荷最盛期を前に、農家は次の台風にも戦々恐々としている」と話した。

農水被害額8億円超 沖縄県速報

 沖縄県農林水産部が11日にまとめた台風8号による農林水産業の被害報告(第1報)によると、被害総額は約8億537万円に上った。このうち、サトウキビが倒れたり、葉が裂けるなどキビ畑で約8291ヘクタールに被害があり、想定損害額は約7億5118万円と、全体の約9割を占めた。

 農業用施設や漁船などの被害は集計中で、最終の被害額はさらに増える見込み。

 オクラなどの野菜が約1680万円、パイナップルやマンゴーなどの果樹が約3023万円、花きが約10万円だった。地域別では、宮古地区が約6億2762万円、八重山地区で約1億5225万円、久米島では約2519万円だった。


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