Dikitoonに掲載している沖縄タイムスのグルメ連載「胃心地いいね」は、各市町村を担当する記者が、輪番制で記事を書いている。記者ならではの豊かな表現力で、料理の魅力が分かりやすく伝わると人気を集める。おいしさだけでなく、店主の人柄や、地域への思いまで掘り下げて取材。他の媒体とは異なり、奥行きのある内容も長年支持される理由の一つだ。

 社会部で糸満市を担当する松田麗香記者は、取材でいつも通う市役所近くにあり、気に掛けていたレストラン&バーPORTO(ポルト)を取り上げた。

 取材の前に客として訪問し、味やサービスをチェック。「読者に伝える責任があるので、事前にきちんと確認する」とする。納得できなければ、別の店を探すという。

 PORTOは満足のいく味に加え、おいしいピザを作るためにイタリアからチーズを仕入れる食材選びや、石窯で焼きたてを提供する店主のこだわりに共感し、取材を申し込んだ。14日に掲載予定だ。

 中部支社報道部の宮城一彰記者は担当するうるま市にある「肉や食堂inへんざ」を取材。「おいしさはもちろんだが、お客さんや地域からどれだけ親しまれているかも取材のポイントになる」と説明する。

 「ただのお店紹介だと他の雑誌やグルメサイトにもある」と指摘。店主や従業員の人柄、地域との関わりまで広げて聞くことで、「読み応えのある記事になる」と話した。

 肉や食堂inへんざの南亜裕里さんは「誰でもいつでも気軽にお肉を楽しんでほしいという私の思いが伝わる記事でとてもうれしかった」と振り返る。

 1月31日の掲載後から、記事の切り抜きを持った客でにぎわい、ホテルで新聞を読んだ観光客が日程を変更して訪れてきたこともあったという。冬場の閑散期にもかかわらず、満席が続き、南さんは「反響の大きさに驚いている」とした。