舞台は1951年。朝鮮戦争真っただ中の捕虜収容所。楽しい収容所だよ、とアピールするため、捕虜のダンスチームを作ろう、という企画が持ち上がった。

 しかし、朝鮮人民軍の兵士にとって、敵国アメリカ生まれのダンスを踊るなんてもってのほか。人民軍からの志願者は皆無、のはずだった。しかし、音楽が聞こえると、身体がうずいてしまう若者がいた。人民軍いち血気盛んなロ・ギスだ。

 仲間に隠れ、ダンスチームに正式に加入するわけでもなく、ひそかにダンスの練習をするロ・ギス。ダンス! ダンス! ダンス!。自分の足音さえリズム。リズムに合わせて躍動する肉体。ダンス! ダンス! ダンス! もっと上手になりたい。もっと音楽と一体になりたい。

 戦争のすぐ隣、明日をも知れぬ命を、ダンスに燃やす若者たちの青春物語。(桜坂劇場・下地久美子)

◇同劇場であすから