久しぶりに訪れたパン屋で「マイバッグをお持ちですか」と聞かれた。今月からレジ袋の有料化に踏み切ったという。小分けのビニールに入った商品をそのままバッグにしまった▼あすから、スーパーやコンビニなどの小売店でプラスチック製のレジ袋が有料になる。県内のスーパーはすでに食品売り場での無料配布をやめているが、対象が全ての売り場へと広がる。マイバッグの有無を尋ねられる回数が増えそうだ▼プラごみによる深刻な海洋汚染を防ぐ狙いがある。「2050年には世界中の魚の総重量を上回る」は4年前に示された推計。最近はコロナの影響で、持ち帰り用など使い捨て容器を使うことが増えた。感染症対策と同時に「脱プラ」の意識も忘れずにいたい▼京都府亀岡市の取り組みが興味深い。市内の小売店にレジ袋の提供を禁じる条例を定め、来年1月に施行する。有料でも認めないと踏み込んだ▼きっかけは15年ほど前。舟下りで知られる保津川で、船頭たちが散乱するごみに危機感を抱き、拾い始めたのが市民運動として定着していったという。自然を守るために足元の排出を見つめ直した▼環境ジャーナリストの枝廣淳子さんはプラごみ問題を「すべての人が加害者で被害者」と記す。「マイバッグで」。さらりと何度も言えるように予備の袋を持ち歩く。(大門雅子)