気分が暗くなるような話題も多いこのご時世だからこそ、犬や猫のほっこり写真や漫画エピソードには心が癒される。Twitterにはペットとの生活を描く漫画が多数アップされているが、なかでも飼い猫の独特な習性を描いた2つの作品がTwitter上で話題を集めている。一つは、単行本『猫の菊ちゃん』(KADOKAWA)が発売となった湊文さん(@sobun_nekomanga)。夫が作画、妻がストーリーと作画と作業を分担して飼い猫・菊ちゃんとの生活を漫画にして描いているが、「菊ちゃんの存在が、私たちに元気を与えてくれる」と話す。

■「生命力をもたらしてくれました」熟年夫婦が2人で描く飼い猫の漫画に癒される人が続出

 保護猫カフェから譲り受けた猫の菊ちゃんとの何気ない日々を漫画にして描いている湊文さん。おじいさんとおばあさんの夫婦によるアカウントで、おじいさんが絵が上手だったので、菊ちゃんの絵や漫画を描き始めたことが、Twitterへの投稿のきっかけとなっている。

「絵を描く上でのこだわりは、かたくならないようにするということを心がけております。きれいに描こうとするあまりに、猫や人物が、ビシッとかたくなってしまうとよくないので、やわらかみが出るようにこだわっています」

 一方、おばあさんは、漫画のストーリーや写真の撮影を担当している。漫画の最後に、実際の猫・菊ちゃんの写真が載せられている作品も多く見られる。

「ネタは考えるというより不定期な日記みたいな感じで、あったことや気になったことを簡単な絵とセリフでノートに書いています。それをおじいさんに後で見せて、漫画にできそうか二人で相談します。写真はスマートフォンで撮っているのですが、菊ちゃんは何故かカメラを全く気にしないので撮り放題です。その中から、なかなか可愛いのが撮れたなぁと思ったときなどはTwitterに載せています」

 投稿された漫画には、「かわいすぎる」「猫の○○な行動、わかります…」などと毎回多くの反響が寄せられている。たくさんの人たちに癒しを与えているのがわかるが、菊ちゃんの存在は二人にも変化を与えているという。

「菊ちゃんは、人間の私から見ると『何だか不思議な行動をしているなぁ』と思うことが多いです。でも、それが全部可愛いです。若くて元気な菊ちゃんを見ていると、元気な気持ちをもらえます。歳をとっていく自分たちのところに菊ちゃんが来てくれて、私たちに生命力をもたらしてくれました」

■「今の自信に満ちた姿に嬉し涙が出る」 保護猫の成長を描いた漫画に共感の声が殺到

 二つ目は、キジトラの猫・やっちゃんをテーマにした実録漫画を投稿している類さん(@ruuiruiruirui)。「近所の病院で子猫がずっと鳴いてて…」と母親から連絡を受けて向かったところ、状態も酷かった(猫風邪、骨折、周りに親もおらず数時間鳴き続けていた)ことから、やっちゃんを保護することにしたそうだ。保護した当時は母親も父親も賛成していなかったが、現在ではアイドルのように家族全員に愛されて育っているという。

 いつの間にかやっちゃんに魅了されていく母親の話や、体力の有り余っているやっちゃんと遊ぶときの話など、類さんの漫画には家族愛を感じるエピソードが多く見られる。

「初めて猫と暮らすようになって、自分が今まで思っていた猫のイメージが覆される出来事が多く、毎日が驚きの連続でした。面白いことをする度にTwitterで呟いていたのですが、文章だけだと伝わらないし、写真や動画というのもなかなか難しく…。絵を描くことが趣味だったので、イラストや漫画を通してなら伝わるのではないかと考えたのが描き始めたきっかけです」

 漫画には、「いい飼い主さんに拾われたな」「今回の話も同感すぎる」「飼い主あるあるなネタばかりで、いいね連打したい」「やっちゃんかわいすぎ」など、たくさんの反響が寄せられている。

「漫画は基本的に、『やっちゃんがこんなことをして面白かったので見てくださいよ!』という気持ちで描いているので、共感を得られたり可愛いと思ってもらえたりするのは、本当に嬉しいです」

 人に捨てられたのか、親猫とはぐれたのか…保護した当初は威嚇がひどかったやっちゃん。様々なことに気を配り、慣れるまで見守っていった類さんは、表情をコロコロと変えて甘えるやっちゃんの現在の姿に喜びを噛みしめているという。

「やっちゃんは家族に愛されていることを自覚していて、よく家族を振り回します。基本は甘えん坊ですが、わがままで暴れん坊な一面もあり、喜怒哀楽が激しいので、人間の子どもみたいだなとも思っています。外でひとりぼっちで鳴き続けていたあの頃を思うと、今の自信に満ちた姿には嬉し涙が出る思いです。やっちゃんがこれからも楽しく過ごせるように、遊びや体調管理に気をつけて過ごしていきたいと思っています」