コロナ禍の影響により、自宅でも楽しむことができる『おこもりプラモ』の注目が高まっている。今回紹介するのは、全長30センチを超える『キネティック1/32 ミラージュ2000』を制作したo-hata(@wbggx417)さん。プラモの魅力に目覚めた原体験や、こだわりのウェザリング塗装について聞いた。

■イラストなのに躍動感と臨場感が凄い!プラモ「箱絵」の魅力

――プラモデルの魅力に目覚めた原体験は?

【o-hata】プラモデルの楽しさに目覚めたのは、食玩の元祖とも言える『ビックワンガム』ですね。戦車、戦闘機をはじめ、建設機材、鉄道模型等さまざまな物を作りました。

――スケールモデル制作にハマった運命的なキットはありますか?

【o-hata】25年程前に発売されたハセガワの1/72 戦闘機シリーズです。当時は塗装も筆でペタペタ塗っていました。数を並べる事が楽しかったですね。運命的なキットと呼べるのは『田宮 1/32 零式艦上戦闘機21型』です。作り易さ、精度など今の目で見ても最高です。

――影響を受けたモデラーの方がいれば教えてください。

【o-hata】多数いらっしゃいますが、特に工作や見せ方は松本州平先生ですね。アフターパーツを使わず、工作で古いキットを最新キットにも負けない作品に仕上げていく所など多大な影響を受けています。塗装に関しては、横山宏先生やMAX渡辺先生の塗装方法を参考にしています。横山宏先生はキットの箱絵等も手掛けていらっしゃいますが、躍動感と臨場感のある箱絵に感動したのを覚えています。

――数ある作例の中で一番気に入っている作品は?

【o-hata】最新作となる『キネティック1/32 ミラージュ2000』です。塗装バリエーションも豊富、オプションパーツもふんだんに付いていて、高いプレイバリューを誇っています。

――制作する際の課題やテーマを押してください。

【o-hata】制作時の課題は“密度感、精度を高める”です。今回はその豊富なオプション兵器をどう見せるかを考えて制作してみました。

■1/32という大きめのスケールだからこそできる表現&見せ方を追求

――技術的にもっとも力を入れた部分というのは?

【o-hata】今回は全てのリベットを0.2〜0.3ミリのドリルで掘り直してあります。理由としては、インテーク周りやアンテナなど、プラスチックの厚みが気になる所を薄く削って実感を高めてみました。

――塗装も見事ですね。

【o-hata】エアブラシ塗装の時に塗料濃度がほぼ一回で最適化できるようになりました。もちろんミスすることもあります。やはり技術習得にはトライ&エラーを繰り返すことが必要です。プラモデルは常に新しい技法が生まれていて、それを試す時に何回もトライ&エラー繰り返しています。いきなりできる事はほぼありません。

――作品撮りに関しても聞かせてください。どのような道具を使っていますか?

【o-hata】模型を撮影する時は撮影ボックスを使用します。今作で使っている物は80×80センチのボックスです。なるべく機械的補正を入れないように、三脚を利用してセルフタイマーを使います。

――昨今、スケールモデルで力を入れている表現方法は何でしょうか。

【o-hata】模型的にわざと濃淡を濃くしてみたり、汚しを強めにしています。太陽光で撮影をしたり、展示会場で濃淡が見えなくなってしまうことを避ける為です。

――ほかに、模型制作において意識していることはありますか?

【o-hata】制作にあたり、その機体がどのように使われたのか、歴史的背景は結構調べます。零式艦上戦闘機を作る時は坂井三郎氏の『大空のサムライ』を読みました。歴史的背景を知り表現に盛り込む事もスケール模型の楽しさのひとつではないでしょうか。

――そうした学びは、模型制作にも活きてくるのでしょうか。

【o-hata】さきほどの話しと被るのですが、使われている場所、期間、等々調べる事で想像の羽を羽ばたかせ、模型の表現、エイジングであったりウェザリングであったりに活かす事ができるのではないでしょうか。

――今後、挑戦してみたいスケールモデルはありますか?

【o-hata】現在制作中のキットは『1/32 ユーロファイター タイフーン』です。ヨーロッパの戦闘機はラインに優雅さがありとても綺麗だと思います。アメリカの戦闘機には強さ、豪胆さが魅力、と地域によって飛行機の魅力もさまざまです。1/32という大きめのスケールだからこそできる表現、見せ方を追求していきたいですね。