俳優の千葉雄大(31)が主演する日本テレビスペシャルドラマ『ダブルブッキング』が28日(後1:15)より放送される(関東ローカル)。「いきなりフルスロットルな作品」という今作で、3ヶ月ぶりの撮影現場となった千葉に“リモートインタビュー”に敢行。この作品ならではの撮影の裏側を明かしながら、新しいエンターテインメントの形を模索するなかで見つけた一つの可能性についても語った。

 新型コロナウイルスの影響で通常の撮影が困難になるなか各局、数多く制作されているのがリモートドラマ。そのなかでも今作はパソコン画面全体を使った構成で成り立ち、すべてのストーリーがその中で完結するといった異色の試みで制作されている。千葉は女優の佐津川愛美、奈緒演じる2人の恋人・彩とマヤとのオンラインデートをダブルブッキングしてしまった主人公・雄二を演じる。

 前半は2人の恋人にバレずにデートを無事遂行させようとする、情けない“だめんず”な雄二が四苦八苦する様をコミカルに。しかし、ラスト3分、予想のつかない、まさかの大どんでん返し、サスペンス展開が待ち受けることに…。「いきなりフルスロットルな作品なので助走はほしいですが全うしたいと思います」と意気込みを語る。

 撮影は同じ時間に別場所でそれぞれの役者が演技する様子を結んで実施。「やる前はどうなのかと思いましたが、演ってみたら意外と体温を感じることができました」とそれでもスタッフ・キャスト間のコミュニケーションには差し支えなし。「掛け合いもテンポ感が大事だったりするんですが不自由なくできましたし、リモートならではみたいな演出では、掛け合いのタイミングが必須になる、より、団結力が深まった気がします」と充実の表情をみせる。

 だが役者同士はあくまで“ソーシャルディスタンス”を重視。パソコン画面を前に待機している際は「カメラが回っていない時は、話しかけていいものか探り探りでしゃべらないけどずっとお互いの顔を観ている、みたいな(笑)。で、後半しゃべっていいのかってなってからはちょいちょいしゃべっていました。画面を通して打ち解けた感じです」と直接会話はしないにせよ、和やかな雰囲気を明かす。

 通常の撮影では普段は同じシーンを様々な角度から何度も撮る“カット割り”が存在する。「画面が変わらないからずっとワンカット。12ページをワンカットで撮影したり、どのページも長いお芝居をしたので舞台みたいなテンションだった気がします」とより集中力も必要に。「覚えるという作業を3、4ヶ月していなかったので大丈夫かと思っていたのですが、声に出してせりふを頭に入れるようにしました」。
 
 この作品では単なるビデオ通話映像だけではなくパソコン画面全体を映されていることから、登場人物たちがビデオ通話をしながらも、一方では別の人とメールでやりとりをしたり、SNSを見たり、ネットショッピングする様子などさまざまな表現が描かれる。

 特にやりづらさを感じる部分はなかったようで「今までとは違って少人数の現場は寂しい部分もありましたがそこは本当に素晴らしい方ばかりだった。できないことってないんだなと思ったし、この企画は監督が発案されて形になったとお聞きにしたのでいろんな描き方が増えた前向きな作品になりました」とドラマの“新しい可能性”を感じたそう。

 「題材が刺激的ではありますし、人と接しない時間の間に、あたたかさを求める瞬間もあったのですがそれと同時に、時が経つと刺激がほしくなったりしてそういう意味ではエンターテインメントとして楽しんでいただける作品だと思うし、一筋縄で行かない感じが凝縮されて自分も演出がどうなっているのか楽しみです」と期待する。

 実はこのインタビューも別室の千葉とオンライン通話で実施。こういった取材の機会は増えてきているがタイムラグや画面が止まったりなどなかなか会話のテンポをつかむことは難しく思える。だがこのドラマはそういったある種の“不自由さ”みたいなものを逆手にした“おもしろさ”も取り入れられている。「繰り返し観たくなるドラマだと思うので、何度でも見返してほしいです。実は細かな描写がたくさん隠れていて、そこはみどころですね。とりあえず最後までみてください!」。